ライオン婚約者とウサギ後輩と、【BTS】

『28』 ページ28

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「ただいま〜……」







返ってこない返事。
今日も朝帰りなんだ、そっか。
なんか久しぶりに感じたな、孤独感ってやつ。








「………本当に私のこと好き、？」









そう聞けたらどんなに楽なのかな。
重いって思われても面倒くさいって思われても良いよ。
私のこと好きなのか聞ければ、それだけで、良いから。

……あぁ、駄目だ。熱があるからなのかな。
涙が溢れて、溢れて、止まることを知らないみたいだ。







「……テヒョンっ、」









そう呟いた言葉は部屋に響くだけで涙にかき消された。







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「…すみません、体調が悪くて……はい、すみません……失礼します」









布団にくるまってそう電話をすると、テヒョンに大丈夫？と聞かれた。









「……へーき、行ってらっしゃいテヒョン」
「うん、行ってくる。無理しちゃ駄目だよ」
「分かってるって、」








大丈夫じゃない。私の目赤いんだよ。分からないかな普通。
どんなに顔見ても私が言うまでは何も気付かなくて、そんなに私に興味ないのかなって悲しくなって。
いつもそうだよ、私の心乱すだけ乱して。

テヒョンは私の憧れで、大好きな人で、今こうやってキスしたり同棲したりとかは夢のまた夢で、やっと近づいたと思ったのに。
あなたは離れてくんだよ私から。

近いのに遠い。
遠距離恋愛じゃないのに、胸が、心が苦しいよ。



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