ボクの初恋 (ページ3)

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2日目…植物園ページ3

Aside

A『よいっ………しょ！
　はあ…クルーウェル先生って何気にひとづかい
　荒いような気がする……。』

私は今、植物園で植木鉢やら花や薬草に使うであろう

薬品やらを運んでいた。

クルーウェル先生曰く、"時間がありそうな"私なら

手伝えるだろうとのことらしい…。

＿＿＿いやいや、私だって忙しい日の1つや2つくらい！

　ある……と思う、…。

まあ、頼まれてしまったからには断れるわけもなく、やると

決めたからには適当にできるわけでもなく…(私の性格上)

A『＿＿はぁ……。あと少しだし頑張ろう…！』

そう、自分を鼓舞していざ作業を再開しようとしたとき

ふと、ある花が目に入った。

その花の色は、燃え盛る炎のようにも＿＿＿
　
　全身を流れる血液のようにも＿＿＿

　

　最近、保健室によく来る"彼"の髪色のようにも

　見えた。

A『綺麗……。』

思わず声が漏れる。

この学園の植物園にはこんなにも美しい花があるのだと

少し驚いた。

A『あっ！そうだ！！
　ローズハート君にもこの花を見せてあげよう。

　

　最近はなんだか元気がないようにも見えたし…。』

そう、そうなのだ。彼＿＿ローズハート君は

なんだか最近、少しだけ元気がない。

やっぱり、オーバーブロットの件をまだ引きずって

いるのかもしれない。それもそのはずだ。

大人でも滅多に起こらない"オーバーブロット"＿＿

彼はまだ17歳の子供だ。

きっと、コトバでは表せない感情を抱いたのだろう。

私は彼の話を聞いたり、手当てをしたりすることしか

できない。所詮は先生と生徒の関係なんてその程度の

もののはずだ。

＿＿＿でも、少しでもいいから彼を笑顔にしたい。

そう思うのは…………

どうしてなんだろう…？

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

リドル「＿＿＿＿で、この花を見せるため"だけ"に
　ボクをここまで連れて来たんですか？？

　 ………確かに綺麗ですけど……」

A『ﾌﾌ…そう。ローズハート君にも見て欲しくって』

そう言うと何か言うのを躊躇うみたいに口をモゴモゴ

させながら彼は私と花を見る。

そんな何気ない時間が＿＿

少しだけ好きだ