夫婦③ (ページ24)

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「これほんとにAちゃんだったんだ」

この前の雑誌を見ている桃李くん。

「綺麗でしょ？俺の奥さん」

まさにほろ酔いになって来た将暉がそんな事を呟く。

「キレイキレイ。こういう仕事したらいいのに」

「ちょっと桃李くん！そんな事言うたら調子にのるから」

「え、どうしようかな…」

「どうしようちゃうねん」

「冗談だよ、」

「いやでもほんとさ、社長も言ってたけどさ、結婚して良かったね」

「良かったっすよ」

「やっぱ全然違う？」

「180度ですよ。もうAの事しか考えられへん」

「それはね、見てたら分かるわ」

「はは！やっぱり」

「なんか柔らかくなったもんね」

「柔らかく？」

「表情が」

「そうですか？」

「うん」

「じゃあそれは全部Aのおかげですね」

将暉の事を優しく見つめる桃李くんが居て、
そんな桃李くんに恥ずかしげも無く語る将暉が居て、
そんな2人の会話を恥ずかしげも無く心地よく聞いてる私が居て、
そんな私の頭を撫でる将暉が居て、

「Aそろそろ寝る？」

「え？」

「だって眠たなってるやん」

「んー…何か2人の声聞いてたら夢見心地になっちゃった、」

「寝たら？」

「何よ〜邪魔者みたいに！」

「ちゃうわ！」

「じゃあなんでそんな事言うの？」

「目がさ、とろーんってなってんねん」

そう言うと、
私の顔をパンって両手で挟んで、
むにーってヒラメみたいにしてきたと思ったら、
ブサイクっ！とか言いながらめちゃくちゃ爆笑しだしたから慌ててその手を掴んで離した。

「もうっ！やめてよ！」

「ちょっとお二人さん、俺の存在忘れてるよね」

そうだよ！桃李くん居るんだから！！

「と、桃李くん！明日お仕事ですか？」

「あ、そう言えば桃李くんももう休み入ったでしょ？」

「うん」

「じゃあ泊まってってください！」

「え？いいの？」

「おいA何言うてんねん」

「いいじゃん！ゲームしようよっ！」

「「ゲーム？」」

そんな唐突な私の提案に、
首を傾げるイケメン2人。