らくだい魔女と両思いのち片思い〜ライラックの花言葉を君に捧ぐ〜

牢屋への入り口 ページ10

フウカside



チトセとカリンがいきなり立ち止まった。あたしが驚いて「どーしたの！？」って聞くと……。



チトセ「確か……ここら辺だったよな」



カリン「えぇ……。そこの花瓶を動かして、タイルを右、左、右、右、左、前、左、後ろで開くと思うけど〜……」



フウカ「？？？何の話？」



真剣な顔で話す二人に、あたしは付いてけない！



頭の上にはてなマークをたくさん浮かべながらチトセの肩越しに二人を見た。



カリンが「ちょっと待ってて」とあたしたちに声をかけて、前に進む。



そして、壁際の綺麗な木製の机の上に置いてある花瓶を手に取った。



カリン「これを動かして、さっき言った順番に床のタイルを踏めば、フウカちゃんが閉じ込められていた牢屋に繋がる道が出るのよぉ」



フウカ「へぇえ。なんでそんなの知ってるの？」



チトセ「フウカを助けるときに通ったからに決まってるだろ」



チトセが呆れたようにため息を吐く。あたしは何よ！と言い返そうとして息を吸った。



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嫌な、予感がした。



カリンが、右、左、右……とステップを踏み始める。



あたしは一瞬よぎった嫌な予感に、冷や汗が背中を伝った。



フウカ「チトセっ……ごめん、下ろして！」



チトセ「いきなりなんだよ……った、あのなぁもっと下りかたってもんを……」



チトセの言葉が終わる前に背中から飛び下りる。



あたしの足が床に着いたのと当時に、カリンがステップを踏み終わった。



ガコンッと鈍い音がして、床のタイルが数枚外れ、階段が現れる。



その瞬間、下から強い魔力の気配を感じて……。あたしはダッと駆け出した。



下から感じる強い魔力は、



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フウカ「カイトのっ……、魔力だ……っ！！」



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