義理の父さん ページ1
カイトside
複雑そうな顔をしたカリンと、何か考え込むように俯くチトセ。
僕が仕切り直すようにパンっと手を打つと、二人ともハッとして顔を上げた。
カイト「それよりも!!フウカを助ける話しよう!話、続けるよ?
僕たちがこれから敵対する相手は、ミサトという小国の王。
ようは僕の義理の父さんなわけだけど、ソイツの目的は、僕の能力を活用してフウカを手に入れること。
そのために城に入り込むための魔法とか、探索魔法とか、透明化の魔法とか、忍者に必要そうなスキルばっかり見せられてたわけだけど。
義父さんが欲しいのはフウカの力だ。魔界の英雄の力。
それを得るために、義父さんは殺人でも何でもするだろう。
つまり…、いつフウカが殺されてもおかしくない。」
チトセ「っ……!また『魔界の英雄』か!?」
カリン「フ、フウカちゃん…!」
サァァと一気に顔を青くさせて二人が同時に声を上げる。
チトセの、『また』ということは、今までも色々あったのかもしれない。
僕も自分で言っておいて、ふつふつと怒りが沸いてくるのを感じて、拳を握った。
カイト「…さっきも言ったけど、フウカは僕の魔法を込めたクッキーを食べてる。
まだ義父さんたちは手が出せない。助けにいくなら、今しかない。」
チトセ「なら今すぐ助けにッッ!!」
カリン「ちょ、ちょっと待って!!義父さん『たち』って、何…?カイトくんっ!」
バッと立ち上がって怒りをあらわにするチトセと、唇を震わせながら詰め寄ってくるカリンに、僕は諭すようにゆっくり口を開いた。
カイト「義父さん一人じゃないんだ。従者のガートという男がいる。
だから二人に助けを求めたんだ。義父さんもガートも、どちらもかなり強い。
僕一人じゃ太刀打ちできない。」
悔しくて震えそうになる声をなんとか耐えて言葉を紡ぐ。
チトセは震える手でガッと僕の肩を掴んだ。
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あんなつ♪(プロフ) - ♪稀小椎♪(mej)さん» うす!ありがとね!! (2020年8月16日 15時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
♪稀小椎♪(mej)(プロフ) - 脱字した…、今更言うけど、続編おめ! (2020年8月15日 20時) (レス) id: 4cf15cbb89 (このIDを非表示/違反報告)
♪稀小椎♪(mej)(プロフ) - 今更、続編おめ!! (2020年8月15日 18時) (レス) id: 4cf15cbb89 (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪(プロフ) - ケイさん» 私もそう思う!!!父親○したヤツなんて○しちゃえ!!! (2020年7月7日 19時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - あんなつ♪さん» ちょっと待ってベネス腹立つわぁああ怒カイトくん一気にやっちゃって!!本当もう、原型とどめなくていいと思う! (2020年7月7日 5時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
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