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事情聴取 ページ2

沖「お前みたいな小汚ねぇ女がこのV字前髪のお方に何の用でい

  それ相応の言い訳じゃねぇとお前の信用はV字回復しねぇからな」



土「お前の言い訳はそれ相応でも許してやんねぇよ」



「そ…あ…違」









寒空の中、私は黒服の人たちの後ろを黙りこくったまま着いて行き、屯所で事情聴取中



久しぶりの外で落とし物を拾っただけの善良な市民なのに事情聴取中



自分が発した声に恨みをぶつけたところで今のこの状況を打開する術はない



脳内では流暢に言葉が出てくるのに、口から上手く出ないのは家に閉じこもってた弊害で








「…… 」



土「立派な口が付いてんだろ、さっさと喋っちまえよ」










口から事実が出ないのなら、物的証拠を出すしかない



ブルブルと震える手で、先程 拾った箱を机の上に出す



その箱を見た途端、V字さんの纏う空気が少しだけ緩んだ気がした










土「マヨボロ…もしかして俺の…」



沖「土方さん、こいつは間違いねぇ、スリでさぁ

  この雌豚を豚箱にぶち込みましょう」



土「何でそうなんだよ

  俺が落としたのを拾ったのか?」









その問いかけを待ってたと言わんばりに首を上下させれば若干 頭がふらりとした









沖「チッ…せっかくの機会をぶち壊すんじゃねぇよ土方コノヤロー」



土「桂の野郎 取り逃した腹いせをこの女でするな」




沖「あーあ、鬼の副長ともあろうお方が煙草 拾ってもらってくらいでコロリと態度変えるとは興が覚めちました

  後の処理は頼みましたよニコチンさん」



土「誰がニコチンさんだ」









栗色の人はその場から姿を消し、V字さんと私だけになった



妙な気まずさが2人の間に走り、V字さんは煙草に火を着け、私は俯く



早く帰りたい



外はやっぱり怖い



他人との間に生まれるこの空気が怖い



謝ってこの場から消えよう








「ごめんなさ…」



土「すまなかった」



「…」









予想外の事が起こると人は声が出なくなるらしい










土「家まで送ってく」



「…いい」



土「こっちはまだお前のことでやる事があんだよ」



「ここで…」



土「早く帰りてぇだろ?

  歩きながらでも出来る、そのついでだ」








V字さんは私を解ってくれる人かもしれない



きっと久方ぶりの他人との交流に高揚してるだけだけど



胸の真ん中あたりがじわじわと蠢く感覚が気持ち悪くて心地が良い

帰り道→←落とし物



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S(プロフ) - 更新待ってましたっ!ありがとうございます〜!るう様が魔法使いですよね....!!!!!!!!!💗銀さんとの絡みも気になります!!次も待ってます!一生応援してます~!!! (5月2日 7時) (レス) @page11 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!夢主ちゃんよ、土方スペシャルに手を出してしまったか...次は宇治銀時丼だな!!(????)次の更新も待ってます💕頑張ってください ~!!! (4月29日 10時) (レス) @page10 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
るう(プロフ) - Sさん» ありがとうございます!頑張ります! (11月19日 8時) (レス) id: ce1cf82280 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 土方オチ待ってましたー!こっちも読ませていただきます♡更新頑張ってください!!応援してます! (11月18日 22時) (レス) id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るう | 作成日時:2023年11月18日 21時

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