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お帰りとただいま ページ28

役所について一枚の紙を受け取る



この紙に名前を書いたら正式に銀八先生と結婚が認められる



ただのペラペラの紙切れのくせにやけに重々しい



その重々しい紙をぐしゃぐしゃにしないようにクリアファイルに丁重に保管して持ち帰った











「はぁーやっと家に着いた」



八「着いて早々ベッドかよ

  これだから病み上がりは」



「その病み上がりを連れ回して

 またベッド送りにした気分はどうですかー」



八「最高だね」



「鬼畜教師」



八「もうお前の教師じゃねぇし」











家に着くなり疲れがドッときて靴を脱ぐなり寝室へ向かいベッドへダイブして、やっと一息つくことができた



と思ったら銀八もベッドに乗り込んできて私を組み敷いた



この状況は何度か見たことがある、このままきっと私たちは…



悟った通り彼は私の唇と自分のものを重ね、どんどん深くなっていく



優しくて獣のようなキスは銀さんを彷彿とさせ懐かしさまでもを感じさせる



暫くキスに溺れた後、唇を離せば銀八先生が私の肩に手をかけたかと思えばそのまま私を抱きしめた



てっきり身体を重ねるものかと思っていた私は啞然としてしまった



そんな表情は私の首元に顔を埋めている銀八には見えていないことが唯一の救いだ










八「Aお帰り」



「ただいま銀八」



八「もうあんな思い、御免だからな」



「もうさせないよ」








ただいまとお帰りをちゃんとしていなかったし、銀八には相当心配と淋しい思いをさせてしまった



私を抱く腕がフルフルと小さく震えていて、この人を守りたいと思った



そんな彼に伝えたい言葉は、「ごめんね」でも「ありがとう」でも足りない










「愛してるよ」










いつも「好き」で止まっていたのに今日ばかりは最上級の言葉がすんなりと出てきた



あの時、銀さんが生きることに向かわせてくれたお陰で今の言葉がある



もう一つの私だけが知る銀色には感謝しかない











八「今俺以外のこと考えてたろ

  もう一回」




「私はいつも銀八先生でいっぱいですよ」




八「生徒っぽくして誤魔化すな」




「銀八、愛してる」




八「緩急の付け方」




「お返しは?」



八「愛しくて堪んねぇよ」








互いに愛を伝え終えると磁石が引かれ合うようにどちらからともなく唇を重ねた

パフェ→←名前



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作者名:るう | 作成日時:2022年9月3日 22時

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