銀の幻【坂田銀時】２ (ページ24)

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生か死かページ24

朝食を食べ終えた後、銀さんと私が働く団子屋でお団子を食べることになった

いつも座っている席に座り、いつものみたらしとあんこを注文する

銀「やっぱここの団子が一番美味い」

「ありがとうございます」

銀「そんで？何かあった？」

「え…？」

この人はやっぱり私の持っていたモヤモヤに気づいていた

これは嬉しいような嬉しくないような微妙な気持ちだ

でも何て言おう

この世界の人間じゃない、なんていくら銀さんでも相手にしてもらえないよね

「…もし今すぐに生と死を選ばなきゃいけない

　って言われたらどっちを選びますか？」

銀「俺ァ生きるよ」

やっとのことで絞り出した問いにあっさりと答える銀さん

銀さんの回答は分かっていた

だけど、一応聞いておきたかった

自分の背中を押すために必要だったんだ

「そうですよね」

銀「なんだそんだけか？」

「ええ、ありがとうございます！」

銀さんとはここまでで終わりか、と悲しく寂しくなるけど

銀さんはきっと私の中にずっといる

この銀色が私から消えることはない

だって銀さんは銀八先生を元に私が作り出した銀色の幻

「銀さん」

銀「あ？」

「今度こそパフェ奢りますね」

いつかした約束を果たしていないことを思い出して、再度約束したところで、

団子を口に含もうとしていたところを私が銀さんの頬にキスをして食べるところを妨害してやった

その瞬間、目の前にあった景色は銀色に包まれていく

毎日見ていた夢の世界と一緒だ

銀八先生が現れて例の銀色の扉まで私の手を引いていく

この扉を開けて向こうに行けば銀八先生と会うことができるんだ

もう以前の様に銀さんに未練はない、と言えば少し嘘にはなるけど。

一度だけ振り向き「ありがとう」と姿もない銀さんにお礼を言って扉をくぐる

八「A結婚しよ」

極上に幸せな言葉が聞こえて目を覚ませばそこにいるのは

私の愛しい銀色を放つ男

「ん…ぎ、さん…」

ぼーっとする脳でもわざと名前を間違えることは容易かった

だって、あんな幸せな言葉を聞いたら気恥ずかしくて