第54話 ページ7
「近藤さんは…」
近藤「ん?」
「もしも、ですよ。好きな人が攘夷志士だったらどうしますか?」
近藤「…。そうだな」
近藤さんは腕をくみ、天井を向いて考えている
当たり前だ
お妙さんが攘夷志士になることはあり得ないだろう
「自分に攘夷志士になって欲しいと言われたらどうしますか?」
近藤「それは…」
「無理も承知です、あの方がそんなこと言うはずもないのもわかります。ですが、答えを知りたいのです。」
こんなこと言ったらさすがの近藤さんも私が何かを隠しているのがわかってしまうだろう
たぶん今必死な顔をしているだろうから
近藤「自分がしたいようにすればいいんじゃないか? 俺はよ、頭で考えるのが苦手だから考えずに進んじまうんだよ」
よく知ってます
だからこそ、皆ついていくんですよ
「もし、私が真撰組を抜けたら皆は私を倒しにきますよね。」
近藤「そりゃな、お前が通したいもんがあるなら通しきればいい。」
?「そうだな、俺らだって1人をずっと追えるほど暇じゃねぇんだ。1回逃げ切られたらそうそう見つけられねぇよ」
近藤さんの言葉に私が相槌を打つ前に言ったのは土方さんだった
土方さん(鈍いときもあるけど)鋭いからな
吉のこと気づかれそうだ
「そうですよね、あんなに忙しいんですもん。」
本当のことを言ったら驚くかな?
それとも、怒るのかな?
土方「やっぱり、お前は真撰組に入らなかった方がよかったんじゃねぇのか?」
「入って良かったですよ。ですが、大変なこともありますね。」
近藤「大変なこと?」
「攘夷志士にも仲間にもなめられてばかりですし、取り調べしても全然喋ってくれないし、頼りないってよく言われます。」
女だからなんでしょう
私の言葉を聞いて、2人がバツの悪い顔をした
私が志願して入隊したのに、2人ともお人好しだ
「そういえば土方さん。ここに来たのは何かご用事でも?」
土方「やべぇ、忘れる所だった。A、今日俺と山崎と別動隊として動かないか?」
山崎さんがいるってことは、敵の本拠地に忍び込んで何かするってことだろうけど
「大丈夫ですが…私より良い人がいると思いますが?」
土方「観察方の情報だと、細い通路が点在している。お前の方が動き回りやすいだろ?」
「確かに。なら、刀の準備を念入りにしてこないと。」
それでは、と言って近藤さんの部屋を出る
近藤さんに後いつまで隠し事ができるか
隠し事がバレる時は後わずか
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光珂(プロフ) - お久しぶりです、誤字脱字のチェックに来ました! 第53話の下から5行目「降っている」→「振っている」だと思います。 (2015年8月2日 7時) (レス) id: 6a4b2687c1 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 光珂さん» ありがとうございます。 (2015年5月31日 15時) (レス) id: b39489f403 (このIDを非表示/違反報告)
光珂(プロフ) - 桜餅さん» いえいえ、お気になさらず。 もちろんです、こちらこそよろしくお願い致します! (2015年5月31日 15時) (レス) id: 6a4b2687c1 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 光珂さん» ありがとうございます! ご報告するべきでしたね…すみません!これからもお世話になってよろしいですか? (2015年5月31日 15時) (レス) id: b39489f403 (このIDを非表示/違反報告)
光珂(プロフ) - お久しぶりです。続編おめでとうございます! (2015年5月31日 15時) (レス) id: 6a4b2687c1 (このIDを非表示/違反報告)
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