天パとタラシの幼なじみは警察学校の同期2

case.4 ページ4

you side


色々あった爆弾事件から4年が経とうとしている10月下旬のある日。

私は溜まっていた仕事をようやく片付けて、

久々に夜は家に帰れそうだった。


「A先輩ー！」


『美和子、由美。』


声のした方を振り返ると、警察学校の後輩で

今は同じ捜査一課に所属している佐藤美和子と、

美和子の同期で交通課に所属している宮本由美だった。

私が美和子の指導係になった事から、由美とも仲良くなり、

2人は私を慕ってくれる後輩だった。


『どうした？』


宮本「仕事、片付いたんですよね！」


『まあ、』


宮本「合コン！行きません！？」


『合コン？』


佐藤「由美、A先輩は行かないって。」


『美和子も行くの？』


佐藤「私はただの数合わせで。それに、A先輩には合コンなんて必要ないですよね？」


『え？』


宮本「あ、そっか、」


『どういう意味？』


佐藤「だって噂になってますよ、爆発物処理班の人達と仲良いって！」


『いや、あいつらはただの腐れ縁だから。』


宮本「じゃあ合コン行きません！？数合わせでもいいんで！」


『悪い、今日は先約があるんだ。』


宮本「ええ〜、」


佐藤「由美、」


『ごめんごめん、また今度ね。』


というわけで、わざわざ後輩の誘いを断って私がやって来た店に先に座っていたのは


『お疲れ、萩原。』


萩原「Aちゃん、お疲れ様。何飲む？」


『とりあえず生！』


萩原「はいはい、」


ここは萩原と2人で飲む時によく来る店。

萩原はいつも2人で飲む時ここを指定してくる。


萩原「仕事、大丈夫だった？」


『ちょうど片付いたから。』


萩原「お疲れ様。」


『で？話って？』


萩原「もう本題いっちゃう感じ？」


『いいからさっさと話せよ。』


萩原「…陣平ちゃんが捜査一課にいくことになった。」


『なんで？』


萩原「4年前の事。カタつけようとしてる」


『あいつ、まだひきずってんのかよ。』


萩原「まあそれ、半分は俺のせいなんだけどね。」


『は？』


萩原「いやーあの時、まさかAちゃんが来るとは思わなかったから電話で思わず陣平ちゃんに言っちまったんだよねー。」


『なんて？』


萩原「敵取ってくれって。」


『バカだろお前絶対。』


萩原「ごめんって。でも1番は、Aちゃんの仇なはず。」


『…』


萩原「だからさー、俺も行こうと思うんだよね。」


『どこに？』


萩原「捜査一課！」


私の同期はバカなんだとつくづく思った。

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