元・白銀の聖騎士 (ページ3)

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日本へページ3

Aside

「ベル～クラリオ～早く～」

「A、そんなに急がなくても飛行機の時間には間に合うだろう」

「アイツ、日本に行く時は決まってああだからな」

柄にもなくワクワクしてしまっているボクとは対照的にいつも通りの冷静沈着って感じのベルとクラリオ

なんだよ～
一年前は案外すぐ戻ってきたから、そんなに観光も出来なかった

「いや～日本の監督から招待が来て良かったよ
また行きたいと思ってたし、日本のご飯は美味しいからね」

「超金雲だったか？」

「ああ、“日本代表が発表されるからその力試しとして来て欲しい”…とな」

ボクらスペイン代表はもうメンバーが発表されているが、日本は少し遅いらしい

ボクらが日本に着く頃に発表され、次の日にはキャンプ地に着くというのでその近くのホテルを取ってもらっている

「去年からどれだけ成長したと思う？」

「さあな、だが俺たちが負けるはずがない」

「日本は実力としてはまだまだだが、それは伸びしろがあるという事だ
私はその日本の成長に期待している」

「クラリオ、言ってたもんね。日本のサッカーは気持ちがいいって」

ボクらが話している内に飛行機の時間になり、日本行きの飛行機に乗り込む

席的には窓側にボク、その隣にベル
ボクらの座っている席の前の列にクラリオだ

飛行機が飛び立つ瞬間の感覚には未だに慣れない

飛行機があっという間に地上から離れ、いつもは上に見える雲が窓の外に見える

窓の外は目が痛くなるほどの綺麗な青空だった

ボクは窓に頭を預け、窓の外を眺めながら隣のベルに問う

「ねぇベル」

「ん？」

「イナズマジャパンは、誰が選ばれるかな？」

「さあな」

「素っ気ないなぁ、ベルは」

とてつもなく素っ気ない
今も腕掛けに左腕を預け、左手に左頬を乗せながらボクのことを見もしない

それはボクも同じか

少し話した辺りでボクは抗い難い睡魔に襲われ、誰かに頭を撫でられるような感覚を感じながら睡魔に身を委ねた

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『A！』

『A、一緒にサッカーやろう？』

『俺にサッカーを教えてくれ！俺がお前の足になる！』

『“FFI”で優勝して、お前に世界一の景色を見せてやる！約束する！』

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どこか聞き覚えのある、幼い少年達の声を聞きながら＿＿＿＿＿＿＿