水やり十一回目。 ページ5
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『…ぅお………っしゃああああ!!今日の仕事全部終わったぜえええええええ!!!!』
「お疲れ様です、泉さん」
「また今日も妹さんのところに行かれるのですか?」
『いや?今日は一寸約束があってね。鏡花のとこには行けないんだー』
「そうですか」
真面目にパソコンに向かう部下達。なんて良い部下だ。
中也さんにぶん殴られてたんこぶ作ったときにも心配したり手当てしてくれたりしたし……。
上司には恵まれなかったが(紅葉の姐さんは除く)、部下にはホント恵まれてると思う。なんか奇跡か知らんけど良い奴しかいないんだよね。
『じゃ、そういう訳だから私は行くね。みんな無理しないで早めに帰るんだよー』
部下達の良い返事を聞いてから、私は首領の部屋に向かった。
「…………なあ。泉さん、これから何処行くんだろうな?」
「さぁ……。でも妹さんより優先してるし、やっぱり首領のところじゃないか?」
「何させられるんだろー……」
「怖いよなー」
「……無事に帰ってくるよな?」
「そうだな。俺泉さん死ぬのは嫌だわー」
「俺も俺もー。シスコンすぎるのはアレだけど、部下思いだしな。未だあの人の部下一人も死んでないらしいぜ?」
「泉さんの部下で善かったよ……」
「話しやすいし……なんかちっこくて妹みたいだよなぁ。思わず頭撫でたくなるっつーかさ」
「バカお前、んなことしたら首飛ぶぞ」
「や、でもあの人なら許してくれそうじゃね?」
「確かに。今度撫でてみるかなー」
ーー泉A。実は彼女の部下は皆彼女に対して好意的だということを、当の本人は全く知らないのであった。
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『失礼します。中原幹部直属部下上級構成員、泉Aです』
「どうぞ」
扉を開けると、そこにはもぐもぐと美味しそうにケーキを食べる金髪の女の子……エリス嬢がいた。その後ろで首領はドレスを持ってうろうろとしている。
姐さんと中也さんは、既に椅子に座って話していた。凄えなスルースキル。
『……あれ?』
「どうしたのじゃ、A」
『いや、あのクソ野郎……いえ、屑
「それ云い直した意味無いからね」
「手前ホントブレねえな」
「……気持ちは判る」
「紅葉君判っちゃダメだよ」
マフィアの首領に五代幹部の二人がいるのに、何でAはいないのだろうか。いや別にいない方がありがたいけども。
……というか此処に私がいること自体可笑しくね??え何で私此処にいるの???
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雪華 - 知ってるアニメは何ですか? (2019年4月15日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - ゆあさん» 安定の姉貴…… (2019年4月14日 19時) (レス) id: 0b6159a6d2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - お姉様はいつでもお姉様だなぁ……すき…… (2019年4月14日 19時) (レス) id: 88f41cbc7c (このIDを非表示/違反報告)
歴史馬鹿 - また質問するね?鏡花ちゃんとお姉さんは紅葉お姉さんの着せ換え人形にならなかったの? (2019年4月12日 17時) (レス) id: 9576c83dfa (このIDを非表示/違反報告)
歴史馬鹿 - お姉さん質問お姉さんは鏡花ちゃんと接吻しないの? (2019年4月12日 16時) (レス) id: 9576c83dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みず | 作者ホームページ:http://twpf.jp/uranai_mizu
作成日時:2019年3月2日 11時