友達探し11日目 ページ12
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「……ちっ、アタシらのシマ荒らしやがったのはテメェか。とんだクソ野郎だな」
……突然現れて、男を勢いよく蹴り飛ばしたのは、大人の様な容姿をした女の人。
……だ、だれ?
『……え、あ、あの……?』
「話は後だ。とにかく今は邪魔だから下がってな」
そう言って、其の人はにやりと口元を歪めて笑う。
「ーー……大丈夫。1分もかからないから」
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……1分後。
目の前には拘束された男の人が一人。そしてその人の頭をゲシゲシと蹴る女の人が一人。……い、痛そう……。
『……あ、ありがとうございましたっ!』
「……ふん」
衝動的に頭を下げると、そっけない言葉が返ってくる。……い……
『(いいひとだ……っ!!)』
どんな理由があったとしても、目の前にいる女の人はわたしたちを助けてくれた。
口は悪いしそっけないけど、でも、きっとーー……
『……名前、教えてくれますか?』
「あ?あー……」
……きっと、優しい人なんだろうな。
女の人は少し目線を泳がせて迷っているようだったけど、一回だけため息を吐いてぽつりと呟いた。
「…………
その名前を自分の中で復唱した。……桜庭ちゃん……桜庭ちゃんかぁ……。
『……桜庭ちゃん!』
「……何」
『友達になってください!』
__________________乱歩side
にこにこと純粋で可愛い笑みを浮かべる新美ちゃん。一方で桜庭ちゃんとやらは明らかに困惑していた。
「友達?」
『はいっ!』
「お前が?」
『はいっ!』
「無理」
……バッサリ。一刀両断だ。
『なんでですか!』
ぷくーっと頰を膨らませる新美ちゃん。……でも、あれは本当に怒っているわけじゃない。
あの子が本気で怒ったところは見たことなんてないけど、……あんなに可愛いもんじゃないっていうのは分かる。
「や、だってアタシマフィ……」
『まふぃ?』
「……何でもねぇ」
『……?』
…………成る程、ポートマフィアか。それならあの高い戦闘力も納得だな。
といっても、あの子……新美ちゃんがポートマフィアの事を知ってるとも思えないけど。
「…………ん……そういやお前、黄髪なんだな……」
『へっ?あ、はい。この辺りじゃ珍しいらしいんですよね。私は結構黄色好きなんですけど……』
えへへ……と新美ちゃんは恥ずかしそうにはにかんだ。
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みず(プロフ) - 即直してきました。完璧です(ドヤ顔) (2018年9月22日 22時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - ゆあさん» ふひゃああああああぁああああ!!!!やっちまったぜスライディング土下座ーーーー!!!!(ズザアアアアアアアアアア) (2018年9月22日 22時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - いやみずちゃーん!かなり前にも言ったが“弁別”よ!!不覚にも吹いたその二よ!!!← (2018年9月22日 22時) (レス) id: be7752c821 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - ゆあさん» 与謝野先生の解体ショー(?)、新美ちゃんは未だ受けてないらしいです。 (2018年8月29日 15時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 大丈夫だ桜庭ちゃん。皆、これを経験して大人になるんだよ(`・ω・)bグッ! (2018年8月29日 13時) (レス) id: 2d3bbb4ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みず | 作者ホームページ:http://twpf.jp/uranai_mizu
作成日時:2018年4月3日 19時