友達探し2日目 ページ3
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『……あっ』
本日丁度10匹目の猫をごんと探していると、ある場所に目がとまった。ごんもそんなわたしの様子に気づいたようで、前を走っていた足を止めてわたしの方に歩みを進める。
『ごん、見て。あれ名探偵さんなんじゃないかな』
寄ってきたごんを胸に抱き上げてほら、と
……うん、間違いない。あんな格好をしているザンギリ頭の人なんてそうそう居ないし。
『名探偵さん、頑張ってるね。……よしっ、頑張るぞー!』
ごん、次はこの子!と言ってまた写真を見せると、ごんはケーンと一回だけ鳴いた。
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『……お腹すいた……。バイトの給料残ってたっけ』
ちらりと直ぐそばにあった時計を見ると、二つの針はどちらともてっぺんを指していた。お昼時だなー。でも次のバイト一週間くらい先だし。
『ごん、何処か無料でごはん食べられるところ知らない?……って』
いないし。
あーあ、商店街でお店のまかないとか分けてもらってるんだろうな〜。いいな〜。
……ぐううううぅ、と腹の虫の声が聞こえてきた。
『うううう……もう限界……』
目の前がフラッシュを焚かれたように一度だけ光って、わたしは意識を失った。
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『………………んー』
「あ、良かった。起きた」
ここは……?
公園のベンチの上に横たわっている。頭の方がなんか高く感じるような……まるで、膝の上に乗せてもらってるみたいで……
……って膝枕っ!?
「うわっ!……大丈夫?飴舐める?」
ガバッと起きた私を心配するような口調で、名探偵さんは言った。び……びっくりした……
『は、はい、いただきます……』
名探偵さんから手渡されたのは、棒つきの……何て言うんだっけ。ペロペロキャンディ……?
大人しくキャンディを舐めていると、名探偵さんが得意げにふふんと笑った。
「まったく、幸運だったねえ君は。お腹が空きすぎて倒れているところを最初に見つけたのが僕で」
『あ……ありがとうございます!ごめいわくをおかけしました……』
「んー。僕の《超推理》使うまでもなかったけどね」
『……あの、もしかして……偶然私を見かけたんじゃあ……』
「無いね。……ちょっと説明してあげようか?」
『はい!お願いします!』
ちょこんとベンチの上に正座をすると、名探偵さんは話し出した。
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みず(プロフ) - 即直してきました。完璧です(ドヤ顔) (2018年9月22日 22時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - ゆあさん» ふひゃああああああぁああああ!!!!やっちまったぜスライディング土下座ーーーー!!!!(ズザアアアアアアアアアア) (2018年9月22日 22時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - いやみずちゃーん!かなり前にも言ったが“弁別”よ!!不覚にも吹いたその二よ!!!← (2018年9月22日 22時) (レス) id: be7752c821 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - ゆあさん» 与謝野先生の解体ショー(?)、新美ちゃんは未だ受けてないらしいです。 (2018年8月29日 15時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 大丈夫だ桜庭ちゃん。皆、これを経験して大人になるんだよ(`・ω・)bグッ! (2018年8月29日 13時) (レス) id: 2d3bbb4ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みず | 作者ホームページ:http://twpf.jp/uranai_mizu
作成日時:2018年4月3日 19時