胡蝶家三女は超絶シスコン part2【鬼滅の刃】

五十輪の花 ページ8

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「……いや一応俺上弦の弐なんだけどなあ……面白い子が来ちゃったみたいだね」

『うるっっっっっっせ！！！！(巻き舌)さっさとぶちのめしてやるからそこにいやがれコンチクショウ！！！』



勝たなくてもいい。勝てなくてもいい。でも負けちゃだめだ。死んじゃだめだ。

とにかく私は、私にできる最低限のことをやる。カナヲが到着するまで姉さんを死なせない。そうすりゃ勝ち確だ。


まずはあの子の技。……あの子にコツも教えてもらった、あの大技をこいつにぶっぱなす！



「君、炎の呼吸の使い手だろう？いやあ困るね、俺見ての通り氷の血鬼術メインで戦ってるからさ。少しは手加減してもらえたり、するのかな？」

『は〜い残念でした私は炎の呼吸の剣士じゃあ〜〜りませ〜〜ん！！』


全力のキメ顔で鬼に返事をする。後ろで「こんな大事な時に変顔するのはやめてくださいA」と言う姉さんの声が聞こえた気がした。変顔じゃないです。キメ顔なんです一応。これでも。


『ーー雷の呼吸、壱の型』


鬼の表情が、僅かに動いた。


『ーー霹靂一閃』



パリ、パリパリと稲妻の音。

その音が鳴った次の瞬間、居合で私は鬼の背中まで高速で移動していた。



「……はは」


「…………はははは！！君おっかしいね！雷と炎の呼吸を扱う隊士なんて見たことも聞いたこともないよ！ふふ、ふふふ。それに君はお姉さんより背が低いのに力が強いんだね、面白いねえ！」



なにが面白いのか、鬼はずっと笑っている。いやうるせえ。煽るだけにしてもクソうるせえ。てかうぜえ。

どうしよう私煽り耐性ないんだよね。すぐプッチンしちゃうんだよねどうしよう。
どうせならもうちょい驚かせてやりたいな。一泡吹かせるくらいは私だってやりたいよ。




「血鬼術ーー散り蓮華」



……うん？なにこの氷……凍る血鬼術的なアレ？

…………いやいやそんなのどうでもいい。全部斬りゃいい話だもんな。
「さあさあどうするどうする？」と言いたげな変態糞野郎。巫山戯るなよこいつ。まさかこの程度で私を凍らせられるとでも思ってんのか？

ーーだとしたら甘い。この前カナヲと食べたあいすくりぃむよりも甘いな。




『…………恋の呼吸(・・・・)、壱の型』

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