ストン ページ46
つい最近尊敬していた先輩に罵られたばかりだ
もしまた何か間違えたら……
そんな僕を前にイデア寮長はすかさず付け加えた
「あーあー!言わないでいいよ。そう言うの言える仲じゃまだ全然ないだろうし。拙者だってこんな事急に言われたらドン引きますわ。今更ながら自分キモすぎワロタ。今すぐ墓に入りたいで候。」
「い、いえ!そんなことは!気を使わせてしまって申し訳ないです。」
「無理しなくていいよ。……でも、心配なのはホント。イグニハイドにも入れる素質はあったんだし、オクタヴィネルが嫌になったら遠慮なくイグニハイドに来てくれていいですからな。拙者もオルトも歓迎しますぞ。そ、その方が一緒にゲームできる時間増えるし、ね。……嫌だったらいいけど。」
そんな不器用な姿に、その優しい言葉が複雑でグシャグシャだった僕の心にストンと落ちた
イデア寮長なりに心配してくれている
親友にさえ見捨てられた僕なんかを
「……いえ、ありがとうございます。そのお誘い、積極的に考えておきます。その為にも、イデア寮長が退屈しない相手になれる位にはゲームの腕を極めておきますね。」
貰ったゲームを抱きしめながら僕はそう言った
「ふひひっ、そりゃ楽しみですな。」
「僕もです。では、今日はお疲れ様でした!」
一礼すると僕はそのまま裏山へと向かっていった
イデア寮長もああ言ってくれてるし、何よりファング先輩もいる
こんなに心強いことはない
嬉しい気持ちに僕は久しぶりに自然と笑えていた
ーーーーーーーーー
『お前も難儀だよなぁ……』
「何さ急に。」
イデア寮長と別れたあと、ミステリーショップで物資を買い揃え、月明かりに照らされながらせっせとツリーハウスを建てる僕にランドールがクソでかいため息をついてそんなことを言った
『何と言うか、なんもかんも自分で抱え込んだ挙げ句自爆してる辺り俺とそっくりなのがムカつき半分心配半分って感じでなぁ……』
そう言うランドールの顔はどこか遠くを見ていて、昔に耽っているように見えた
ランドールは勝ち組の旨味にあやかろうとして結果破滅したヴィランだ
二番手から成り上がったスカーやジャファーとは違い、自らの力ではなく、誰かの案に乗って行動した結果破滅した
RΩRしかり、ウォーターヌースしかり、望みの為に行動していたはずなのにいつの間にか本当の望みとは別方向へと進んでしまう
そんな悩みを話せる仲間が彼にいただろうか
ファンガスは彼を恐れているだけで心の弱さを話せるような強さはなかった
だから彼は結局一人で異邦の地に飛ばされ、破滅した
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あんかけうどん(プロフ) - タイミーさん» ありがとうございます!ファンアート大歓迎でございます!ぜひぜひ描いてくださいまし! (6月20日 23時) (レス) id: 8768b9e08b (このIDを非表示/違反報告)
タイミー(プロフ) - 後失礼ながら私ラドル君の見た目とても気に入ってしまったので描いても良いですか?ダメでしたらすみません💦 (6月20日 23時) (レス) id: 908dc4d734 (このIDを非表示/違反報告)
タイミー(プロフ) - 最新話まで追いつきました‼︎続きとても気になります‼︎無理せずに頑張って下さい(*´∀`*) (6月20日 23時) (レス) id: 908dc4d734 (このIDを非表示/違反報告)
あんかけうどん(プロフ) - TRIXIEさん» ありがとうございます!これからどんどん転落していくのでかわいそかわいいラドルくんをどうぞよろしくお願いします! (5月28日 15時) (レス) id: 8768b9e08b (このIDを非表示/違反報告)
TRIXIE - 続きが出ている...!有難うございます!貴方様の動かすランドールと夢主が大好きです! (5月28日 14時) (レス) @page15 id: 2c398aa4dc (このIDを非表示/違反報告)
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