【弱虫ペダル】ジュリアンの花火が咲き乱れる時【短編集】

４日前　映画のチケット　鳴子 ページ22

朝突然、彼氏である鳴子君に呼び出しを喰らった。
寒い廊下の真ん中で、身を縮みこませながら、鳴子君を待った。
「A！」
『あ、鳴子君ー！！』
廊下の先で、走ってくる鳴子君。そんな鳴子君の赤い髪が、走っているためふわりと揺れている。
「ごめんな、遅れて……」
『うんうん！大丈夫だよ！』
って、元気良く手を挙げながら言うと、突然鳴子君の手が、私の頬に触れた。
「冷たっ！ほんま、ごめんなぁー」
「探しもんが見つからんくてな」と、続けて言った。
『で、鳴子君。朝からどうしたの？』
「おう、そうやった、そうやったー」
ゴソゴソと、ブレザーのポケットを焦り始め、一枚の紙を差し出した。
「今日、誕生日やろ？だから、Aがずっと見たい、見た言ってた奴の映画チケットや」
『え、本当に！』
鳴子君は少し照れながら、私に映画チケットを渡した。
「放課後部活ないから、見に行こうや」
『う、うん！！』
私の彼氏からのプレゼントは、結構意外な物で、ちょっとだけドキッとした。





END……!!!

３日前　初心者向け料理本→←二人の生徒は、くだらない人達。　荒北　アン様リク

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