【弱虫ペダル】ジュリアンの花火が咲き乱れる時【短編集】

５日前　お祝いのキス　新開 ページ19

今日は、私の誕生日の筈だ。
だって、朝から友達からおめでとう、という言葉を何回も貰っている。
本当に仲が良い友達には、プレゼントだって貰った。
なのに、一番大事な彼氏からプレゼントすら、おめでとうの言葉すら貰えないのだ。
最初は忘れてるのかな？と、思ってさり気なく、貰ったプレゼントなどを見せるなどをしてみたが、一向に効果無し。
おかしい。それだけを思って、あとちょっとで学校時間も終わろうとしていた。
今日、部活がない新開君と帰ってみるが、やはり祝う素振りも見せない。
「A？どうした？」
『え、あー何もないよ』
無意識に寂しくて、うつむいていると、何回か新開君に心配された。
そんな事の繰り返しだけで、もう私の家の前に着いていた。
『じゃあね、新開君』
「おーじゃあなー」
ただ、新開君はそれだけ言って、私に背を向け帰っていった。
ああ、結局新開君に何も言われなかったな、と思いながら家に入ろうとしようとした時………
「A」
『え、何？しんk((んん！？』
突然、新開君にキスされた。
「A誕生日おめでとう。……俺が忘れると思った？」
『ええ！！覚えてたの！？』
「うん。最後まで言わないようにしようかなー、と思ってて」
と、ケラケラ笑い始めた。
『ば、ばーか……ありがとう』
と、私が小さく言うと、また優しくキスされた。





END………!!!

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