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勢いに任せて、僕は叫んだ。息が切れる。不意打ちなんてずるいじゃないか。
「貴様は少し、不意打ちに弱い傾向があるな、ブラック。いつも集中していればそのようなことにはならぬ。……この夏、なにをしていたのですかな？」
「……すみません。先生」
言い訳など思いつく余裕などない。自然と流れる涙をぬぐいながら、僕はうつむいた。
「しかし、上達しているのは事実だ。今後も励むよう」
「えっ！？ ……あ、えあ、あ、ありがとうございます」
まさか、スネイプ先生に褒められる日が来ること、僕は露ほどにも思っておらず、慌てたようにそう言った。そんな僕には視線をやらず、相変わらず先生は機嫌悪そうだ。
「あの、」
「……」
何も言わない。しかし、とがめることもない先生に、僕は続ける。
「先生は、いつから、その、＿＿あの人に付いておいでなんですか？」
「貴様には関係のないことだ」
「……そう、ですか。そうですよね。あの、その、そうです、その、マリア・シャフィクという人をご存じですか？」
その名前を出した時、先生の動きが確かに止まった。しかしすぐに動きは再開される。
「知らん」
「……」
絶対に、ウソじゃないか。
さすがの僕でも、それぐらいわかる。だからか、なんだか僕の口は止まらなかった。
「ほ、本当にご存じないですか？そ、その人は、僕の母なんです。僕は、何でもいいから、母上のことを知りたい」
芋づる式に言葉が出る。あんまりよくなかったと思う。少しだけ反省をしたけれど、聞きたい方が大きい。僕は黙って、下を向いた。
「だから、どうか、知っていることがあれば、教えてください。お願いします」
「シャフィクは、傲慢な女だった」
「……」
答えてくれると思わなかったけれど、やっぱり期待しような言葉は帰ってこなかった。別に、「マリア」が聖人君子のような人を想像したわけではないし、スネイプ先生が相当歪んだ価値観を持っていることもわかっていたけれど、少しだけ、ショックであある。
「ただ、＿＿」
「なにかいいましたか？」
「なにもない。早く出て行くことだブラック。貴様とこれ話すことは何もないのだ」
「……はい、先生」
最後の言葉を聞きとれなかった僕は、足早に教室を去って行く。何を言ったのかは少し気になるけれど、僕の方も、これ以上先生の機嫌を損ねると、減点されそうだったから、急いで出て行ったのだ。
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あんころころもち@多忙(プロフ) - 宮野 ミヤさん» お久しぶりです。ありがとうございます✨私も恋愛からの葛藤が大好物です。おそろですね笑 あうっごく遅い更新ですけれども、お付き合いいただいてすっごく嬉しいです。完結だけはさせる気でおりますので、ぜひよろしくお願いします！ありがとうございました！ (2022年10月2日 9時) (
レス) id: 8fbdbf2cf0 (このIDを非表示/違反報告)
宮野 ミヤ(プロフ) - Part10お疲れ様でした！今Partも楽しく読ませて頂きました、恋愛からの葛藤めっちゃすきです！これから応援してます！！ (2022年10月2日 3時) (レス) @page50 id: 928a7d13f2 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち(プロフ) - 雪城さん» ありがとうございます〜！一気だなんてお時間をめちゃくちゃ取らせてしまった気が……。読んでいただいて嬉しいです、ありがとうございます！！ (2021年12月17日 21時) (レス) id: e2b3768714 (このIDを非表示/違反報告)
雪城(プロフ) - 面白いです…！！Part1から一気に読んでしまいました！！更新応援してます！ (2021年12月17日 21時) (レス) id: c79f44231f (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち(プロフ) - 架印�靴気�» 教えていただいてありがとございます〜、そちらも覚え違いです…。時間はかかると思いますが、ちょっとずつ直していきます！改めて教えていただいてありがとうございます〜！ (2021年12月12日 18時) (レス) id: e3a1ddbb66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2021年12月5日 15時
