休憩時間 ページ49
急に大事にしているという石を見つめて話す友人を、私は心配になって見つめた。ディメンターに襲われてから、少し気をおかしくしたのだろうか。彼に彼は石が光っているのだと言うけれど、私にもノットにも、それはただの、少し綺麗な石にしか見えなかった。
「ねえ、ノット」
ノットの服を引くと、彼も心配そうにAを見ていた。
「……」
ノットが何かを言おうと口を開いとき、Aの持っていた石が、ばきっと大きな音を立てて、亀裂ができた。思わず、「きゃっ」と高い声が飛び出る。
「大丈夫か？」
「え、ええ。ちょっとびっくりしただけ」
そう答えて、その後に、私たちはAの瞳から涙が溢れていることに気がついた。思わず、立ち上がって、彼を見る。
「ど、どうしたの？」
「……」
私とノットは顔を見合わせる。やはり、彼は少し……。
「せ、先生がどこかにいたりしないかしら？呼んできた方が……」
「違う、ごめん。二人とも」
涙を拭うAに、私は焦る。彼がこんなにも、素直に波さを流すところを、初めて見た。彼は言う。
「この石は、多分少し、普通とは違う魔力がこもってるんだ。だから、その、」
「……」
拭っても拭ってボロボロと涙を流し続けるA。ちらりとノットを見れば、少しだけ安心したように笑っていた。
「君は背負い込みすぎだよ」
「……うん」
にっこりと笑う彼らに、私は思わず二人まとめて抱きついた。なんだかよくわかないけれど、二人が笑うところをみると、どうしようもなくたまらなくなったのだ。
「な、ちょっと、ダフネ」
「いいじゃない。急に泣き始めるんだもの、気をおかしくしたのかと思ったわ！」
「……いや、気をおかしくしたのかと思ったのは、石を見ながら話し始めた時からだな」
「だから、それは、」
私はやっぱり、この2人といれば、どうしようもなく楽しいである。ぎゅーっと失わないように抱きついて、それで、みんなで笑いあった。
「で、どうして泣いてたの？」
「……せ、セドリックに、これからも頑張れって、言われたんだ」
「そんなに仲が良かったのね」
「う、うん。少なくとも僕は、そう思ってた」
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あんころころもち(プロフ) - 宮野 ミヤさん» あけましておめでとうございます〜！5の方に続きコメントありがとうございます！！ まとめて書いていたんですけどまさかここまでになるとは思わず笑 更新は遅いですが、頑張りますのでお付き合いいただけたら嬉しいです！ (2021年1月3日 12時) (
レス) id: fe5abc0f94 (このIDを非表示/違反報告)
宮野 ミヤ(プロフ) - あけましておめでとうございます！新年早々たくさん更新して頂いてめっちゃテンション上がりました(´∀｀*)今年も楽しく閲覧させていただきます！無理せず頑張って下さい！！ (2021年1月3日 1時) (レス) id: 6a76999131 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち(プロフ) - onigoritunamayoさん» 素敵なお言葉をありがとうございます！これからもそう言ってもらえるように頑張らせていただきます！！コメントありがとうございます！ (2020年12月1日 18時) (レス) id: fe5abc0f94 (このIDを非表示/違反報告)
onigoritunamayo(プロフ) - すごく好きなお話で楽しんで見させてもらっていますこれからも頑張ってください (2020年12月1日 17時) (レス) id: 735aa1c384 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月28日 0時
