今日:25 hit、昨日:2 hit、合計:92,399 hit
小｜中｜大
8th ページ8
その日から、上の兄が女の子の部屋に訪れることはなくなりました。
下の兄は、どれだけ笑顔を作っていても、その横顔はどうにも悲しげで、どうにでも切なげで。
母はその日から日に日にやつれていきました。あの美しかった母はもはや面影もなく、だけれど女の子の前に来ると、幸せそうに笑うのです。
クリーチャーに至っては全く部屋に訪れなくなりました。
変わらなかったのは父だけでした。父はいつなん時も笑顔で、女の子を安心させてくれました。変わったことを一つ上げるとすれば、部屋に来てくれる回数が増えたことでしょうか。
女の子には一切わかりませんでした。どうしてこのようなことになってしまったのか。どうして、どうして。
生まれてきてしまったことが彼女にとっての一番の罪だということを、彼女はまだ知らないのです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月22日 14時
