24限目 ページ25
「……意味がわからない……」
禁じられた森でこそなかったものの、トイレ掃除という純血の貴族としては屈辱に屈辱のくーつじょくだ。
僕が何をしたと言うんだろう。
ただセオドールと中庭を歩いていたら、なんか爆風に巻き込まれて、ちょうど杖を持っていたからなんか決闘をしていたと思われてて、しかももうかたっぽの持ってた方がポッターっていう。
「意味がわからない」
僕のもう一度呟く。
セオドール？逃げたよ。
そこまで運動得意じゃないくせにいつのまにか学校の中に入っていたよ。
絶対に絶対に帰ったらスープに彼の嫌いな蜂蜜をドバドバと入れてやろうと決める。
ドロドロするからさすがにバレるかもだけどバレたらバレただ。
絶対に絶対に絶対に仕返しをすると心に決めたその時、後ろのドアがゆっくりと開いた。
エメラルドグリーンの瞳がゆっくりと僕を捉た瞬間、形の美しいそれが、確かに歪んだ。
「げっ……」
「こっちのセリフだポッター」
そう、エメラルドグリーンの瞳の彼、ハリー・ポッターは、記念すべき僕の初の罰則の付添人だ。
「僕は何もしていないはずなのに巻き込まれた挙句トイレ掃除と。百歩譲ってセオドールとならまだしも君とは。トイレ掃除なんかするくらいなら禁じられた森の方がまだマシだ」
「……あ、う、うん」
引き気味のポッター。
僕は彼にため息をついて、言う。
「まあいいや。過ぎたことを気にしても仕方がない。早く片付けよう」
「え？」
「なんだい？」
「いや、えっと」
目をそらし言葉を選んでいるポッター。
なんだこいつはバカにしているのか？
「何？」
不機嫌な声を出すと、彼は言葉を紡いだ。
「君、もっとマルフォイみたいなやつかと思った」
「…………」
僕はジッと彼を見つめる。
僕の今までの彼の印象はどう言うものだったんだろう。誠実にせーいじつに気になる。
「ドラコだって悪いやつじゃないよ」
「そう？僕はそう思わないけど」
「君はドラコの君と話しているときのことしか知らないから」
それでも納得がいかないと言う顔をするポッター。
僕は続ける。
「スリザリンがみんな権力を鼻にかけていると思うのはおかしいと思う。僕にとったらグリフィンドールなんてみんな品のなっていない野蛮人なんだから。あ、一人を除いて」
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あんころころもち(プロフ) - 風見ツクヨさん» コメントありがとうございます！読みやすさの自信が全くなかったので、そう言っていただけるととても嬉しいです。 ブラックくんは私の性癖をどうにか詰め込ませていただきました…！誤字のご報告もありがとうございます！訂正させていただきます！ (2021年3月13日 0時) (
レス) id: 1bdb7e36df (このIDを非表示/違反報告)
風見ツクヨ(プロフ) - はー、好き。好きすぎる。読みやすいしブラックくん可愛すぎかよ。あ、七限目のところ「〜に」が「をに」になっていますよ。 (2021年3月12日 23時) (レス) id: 4051fdcb81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年4月11日 22時
