ヘタレクズ野郎 ページ7
「つーかさ、何一つも分かったことねぇじゃん」
風呂場で喋っているせいか、ぽわーんと声が響く。
「秘密ってなんのことだろうね」
小塚は体を洗いながら言った。
「俺らの誰かが知ってんだろ?」
上杉は湯船に浸かりながら。
「そうらしいね」
黒木も上杉と同じ。
「“ヘタレクズ野郎”が?」
美門はおもしろそうに言うが、それがスズの言ってた通りに、一番の手がかりになるだろうな。
「クズって、上杉じゃねーの?」
冷血、冷淡だからどれほどの奴が傷ついたのか分かりゃーしねーし。
「それを言うならヘタレでしょ」
へっ、なんで?
「好きな人になかなか告白できないし」
美門の表情はいたずらっ子のよう。
「だったら、お前らだってそうだろーが」
上杉は苛立ってそう言うが、まぁ、間違ってはないな。
「とにかく、その“ヘタレクズ野郎”は俺達の誰かなんだから、何か思い出したら言えばいいんじゃない?」
黒木がそう絞めて、この話題については終了した。
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アンジュ(プロフ) - ありがとうございます! (2018年11月19日 23時) (レス) id: bf4fe605a6 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - この小説、大好きです!更新、楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年11月19日 11時) (レス) id: 28bd392d70 (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 投票、応援に感謝desu! (2018年9月7日 23時) (レス) id: bf4fe605a6 (このIDを非表示/違反報告)
ふぶき(プロフ) - 私も2番でお願いします。これからも楽しみです!頑張ってください! (2018年9月6日 21時) (レス) id: 54c2af14f7 (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 水族館に一票ですね! 緑野実鈴さん、投票をありがとございますっ! (2018年9月3日 15時) (レス) id: bf4fe605a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アンジュ | 作成日時:2018年8月7日 23時