若武side ページ6
「スズ。レイおねえちゃんは何を言ってくれたのかな?」
二階堂さんはスズの横に座りながら優しく聞いた。
「んっとね〜。
スズは『秘密』をまもらないといけないからだって」
笑顔でそう言うスズはやはり、アーヤとはどこか違う感じがした。
アーヤは、なんか、もっとこう…暖かい笑顔で俺達を見てくれる。
けど目の前にいるスズは…無邪気なのに、どこか冷たい気がする。
「秘密って何かな?」
その言葉で俺達は拳をギュッと握りしめた。
いよいよその事に触れられる。
…けど、そんな簡単な事じゃなかった。
「ゴメンなさい。それはいえないやくそくなの」
スズの笑顔は消え、申し訳なさそうな表情になる。
そして、俺らに目線を向けた。
「あのね、レイおねえちゃんからでんごんをあづかったの」
伝言?
「“鍵はお前らの誰かが持っている”」
…は?
「“思い出せ…………」
「ヘタレクズ野郎”」
ぶっ…!
俺らは堪えられずに吹き出した。
だってよぉー。
こんなおもっ苦しい空気のなか、スズが真面目な顔で言うんだぜ?
…レイってスゲー奴だな。←
「そ、それ…だ、だけなの?w」
二階堂さんまで…。
(頬が緩んでるし、肩も震えてるけど?)
「うん、そうだよ。
スズ、つかれちゃった。ねてもいい?」
目を擦りながらそう問いかける姿は、とても可愛らしかった。
「あぁ、ゆっくりおやすみ」
スズが瞼を閉じたのを確認し、俺らは自分達の部屋へと退散した。
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アンジュ(プロフ) - ありがとうございます! (2018年11月19日 23時) (レス) id: bf4fe605a6 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - この小説、大好きです!更新、楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年11月19日 11時) (レス) id: 28bd392d70 (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 投票、応援に感謝desu! (2018年9月7日 23時) (レス) id: bf4fe605a6 (このIDを非表示/違反報告)
ふぶき(プロフ) - 私も2番でお願いします。これからも楽しみです!頑張ってください! (2018年9月6日 21時) (レス) id: 54c2af14f7 (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 水族館に一票ですね! 緑野実鈴さん、投票をありがとございますっ! (2018年9月3日 15時) (レス) id: bf4fe605a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アンジュ | 作成日時:2018年8月7日 23時