【d!】新人の先輩！？【男主】 (ページ11)

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Krieg:4 ページ11

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『やっほー、おひさ』

少し固い声で電話越しの相手に挨拶する。普通にLIMEなんかでもやり取りをするのに、久々に電話越しに話すからなのか。少し緊張してしまうのは仕方ないと思いたい。

？｢ん？……ああ、直接声聞くのは久しぶりやな｣

特に自分の緊張に気づかなかったのか、相手はそのまま話を続けてきた。これ幸いと話の転換を試みる。

『せやせや。あ、体調とかは大丈夫なん？』

？｢ああ、Aのおかげで全回復やで。今は特に撮影もないしな………ほんま、編集変わってくれてありがとうな。そっちも忙しいだろうに……｣

『全然！俺は表に出てへんしね。お前に比べたら楽なもんよ………なあ、トントンさん？』

明るい声から嘘は言っていないだろうと判断する。一時期はぶっ倒れそうなほど彼が忙しかったことを知っている身からすれば、このまま編集ずっと代わらせてくれへんかな、なんて思ってしまう。少し心配で、でも安心した。良かった。

少し震えそうになる声を隠す為に、普段は画面越しでしか聞かない名前をからかって呼んでみる。｢俺を豚だとでも言いたいんか？｣とキレる相手に『いや、普通に呼んでみたかっただけやって』と笑って返す。すると相手は急に黙った後、真面目な声で切り出した。

tn｢………お前さ、表に出てないこと理由にして無理してんとちゃうんか？｣

『なわけ！実際撮影ってスケジュールとか合わせなきゃなんないしさ、大変やろ？それに比べたら全然やで』

その心配が滲み出た雰囲気は、先日電話してきた彼のものとよく似ていた。流石幼なじみなんやなぁ、なんて思いつついつも通り笑って返す。

tn｢せやか？……無理なようなら俺になりアイツになり言ってくれよ？流石の総統様だって友人に対しては優しくしてくれるやろうし……｣

彼の昨日の言動と、心配の言葉を聞いて、まあ、少しは頼ってみるのもええのかな………と思う。あ、総統で思い出した。

『………そういやさ。その総統様に今度新メンバーとして入れって言われたんやけど……』

そういやこの話って独断だったんかな、と話してしまってから後悔する。……だがもう遅い。

tn｢……………は？今なんつった？｣

怒りの書記長の声がスピーカを震わせた。