あまフロ物語 綺麗な物 ページ23
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「やめてくだい。」
その凛とした声に思わず振り向いた。何処かで聞いた事のある、強かで張りのある、しかしその奥に優しさが秘められた可憐な少女の声色。反射で音源が視界に入る。そこで咄嗟に嗚呼、と納得した。
「君、どう考えても一人じゃん。迷子？」
「…………いえ。」
「そっか。じゃあ俺達と遊ばない？」
「……………」
艶のあるサラサラの茶髪に日本人離れした、しかしあどけなさも残る綺麗な顔立ちの成長過程の少女。そんな女の子がきょろきょろと辺りを戸惑う様に同じ場所を行き来する。その手の男が狙わない筈も無かった。
「チッ、可愛くねーな。」
「……………」
「あ゛？返事無し？ほんっと連れねぇな。折角声掛けやってんのに？」
「…………」
「は？お前、何様？」
状況は、理解した。自分が今すべき事さえも。こういった事は慣れっこだ。なんせ小学生の頃か時ら経験しているのだから。クラスメートをナンパ男から引き離す任務。それだけで良いのだ。穏便に済ませて自分は何食わぬ顔で家に直帰すれば良い。あの子の普段の行動や口調からして、他人にプライベート迄口出しされたり介入されたりするのはあまり好ましい物では無いだろう。ああいうタイプは貸しを作るのも抵抗があるだろうな、と自分の中でこっそりと結論付けた。嫌、別に貸しでも何でも無いのだが。
甘利はふぅ、と一息つくとお得意の営業スマイルをくっ付けてターゲットの元へと歩みを進めた。会話の押収に聞き耳を立てる。
「…………」
「いーじゃんいーじゃん。こういうのハジメテ？」
「…………」
「何だよ、純情ぶって気ぃ引こうとしてんの？可愛いとこあんじゃん。」
「もうめんどくせーからさ。いい加減素直になれやッ！」
「！」
殆ど反射で動いたのだと思う。残り数メートルというのに自然と体は目的の場所へと駆け出していた。響く下世話な言葉。乱雑な素振り。間一髪、其の汚れた拳がクラスメートへと触れる前にぱし、と軽く振り払う。華奢な体がビク、と跳ねた。
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TENN - アイスノンさん» リクエストの御応募誠に有り難う御座います、！承りました。少々時間を要する恐れがありますが何卒宜しく御願い致します。 (9月29日 23時) (
レス) id: 62190880e4 (このIDを非表示/違反報告)
アイスノン(プロフ) - 失礼致します。リクエストで婚約者から逃げる稙月は可能でしょうか (9月29日 18時) (レス) id: e910e54a62 (このIDを非表示/違反報告)
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