【忍たま】作者の気まぐれ短編集 (ページ7)

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善「今日会計委員のとこ誰かi『はい！私いきます！』？！あ、よろしくね(ﾆｺｯ)」

あの日から以前以上に率先して会計室に行くようになった。そのせいか、乱太郎含む一年生には私が潮江先輩のことを好きな事がばれてしまっている。

『失礼します！予算書持ってきました！』

潮「おう、Aか。最近は何だかご機嫌だな。」

そりゃあ潮江先輩に会えるのであれば毎日が幸せでいっぱいなのですから。

予算書をじっと見ている潮江先輩を見る。
本当に顔整ってるよな...。目にくまがあるけど、なんでなんだろう。カッコイイな...。

なんて思っていると会計室の扉があいた。

喜三太「潮江先輩～ってあれ？Aも予算書？」

入って来たのは最悪な事に同じクラスの喜三太だった。あからさまにニヤニヤしていやがる。

潮「おお、喜三太か。ご苦労さま。」

喜三太に優しく微笑む潮江先輩。また見とれてしまった。
はっとして喜三太の方を見ると、やはりニヤニヤと笑っていた。

『きさっ...うるさいっ！』

恥ずかしさのあまり喋ってもない喜三太にうるさいと怒鳴ってしまった。今私の顔は真っ赤だろう。

喜三太「ごめんて～、あ、私はここで失礼します！」

そう言い私にウインクをして出ていった。
頑張れって事なのか？でもどう頑張れば...

頭の中がごっちゃになる。

潮「A大丈夫か？顔が赤いぞ。」

いつから呼びかけられていたのだろう。潮江先輩は心配そうな趣でこちらを見ていた。そういう所全部...全部がずるい...

『...せいです...』
潮「え？」

『潮江先輩のせいです！我儘しか言ってなかった私を助けてくれて、こんなに心配してくれて...好きにならないはずないじゃないですか...』

何故だか涙が出てきた。

『潮江先輩...好きです...一方的なものだってわかっています。でも...大好きです。』

顔を上にあげると私の予想とは違う表情をした潮江先輩がいた。

潮「は？え？あっ...」

(潮江先輩目線)

後輩から告白された。気にはなっていた。でも恋だとは思ってなかった。改めてしっかり告白されると嫌でも自覚してしまう。俺は...

戸惑ってしまい上手く返事が出せない。たった2文字。されど2文字。
いや、俺はちゃんと伝える。自分の気持ちを。

潮「これからも俺がお前を守る。...ってあのつまりだな...」

失敗。上手く伝えられた気がしない。身振り手振りで何とか表現しようとするとAはクスリと笑ってこう言った。

『よろしくお願いします。』