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六話 ページ7

「はぁ・・・・・・じゃあ・・・・・・」

敦は右手を頤に当て数秒考える素振りを見せた後目の前に座る谷崎兄妹を見た。

「谷崎さんと妹さんは、・・・・・・学生?」
「おっ、中った凄い」


谷崎は一発で中てた敦に驚いた。

「どうしてお分かりに?」

ナオミが聞いた。

「ナオミさんは制服から見たまんま、谷崎さんのほうも、齢が近そうだし勘で」

敦はそう素直に答えた。

「やるねぇ、じゃあ、国木田くんは?」

太宰は次に国木田を指差した。

「止せ、俺の前職など如何でも」
「うーん、お役人さん?」

敦は右手を頤に当てながら国木田を見て言った。

「惜しい」
「彼は元学校教諭だよ、数学の先生」
「へえぇ!」
「昔の話だ、思い出したくもない」

国木田は眼鏡を押し上げながら言った。
なんか納得と云ったら投げられるなと思ったのは敦だけの秘密だ。

「じゃ私は?」

太宰はそう己を指差した。

「太宰さんは・・・・・・」

敦はニコっとオノマトペが付きそうな太宰の笑顔を見ながら数秒考えたが

(想像もつかん・・・・・・!)

答えが出ない敦を見て国木田が言った。

「無駄だ小僧、武装探偵社七不思議の一つなのだ、こいつの前職は」
「最初に中てた人に賞金が有るんでしたっけ」
「そうなんだよね、誰も中てられなくて懸賞金が膨れあがっている」
「俺は溢者の類だと思うがこいつは違うと云う、しかしこんな奴が真面な勤め人だった筈がない」
「ちなみに懸賞金って如何ほど」
「参加するかい?賞典は今、七十万だ」

そう言われた敦の目の色が変わった。

「中てたら貰える?本当に?」
「自サツ主義者に二言は無いよ」
そう言われ、敦は思いつく職業を片っ端から言っていったが一向に当たらない。
「うーん、うーん」

敦はもう思いつく職業がないようだ。

「そういえば」

そう言って敦は今まで紅茶の入ったティーカップ片手にこちらを見ていたAを見た。

「何かしら?」
「岡本さんは太宰さんの元同僚なんですよね、でしたら太宰さんの前職を教えてくれたりとか・・・・・・」
「別に彼女に聞いてくれても構わないけど、その時は賞金は減額かな」

太宰にそう言われ敦は頭を落とした。

「でも別にヒント位ならいいでしょう?太宰」

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作者名:アニメkなら猿比古押し! | 作成日時:2018年2月22日 13時

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