【ハイキュー】仮面をつけた天才 (ページ43)

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43　夜久side ページ43

「あれ？Aと赤葦は？」

赤葦がうちに来てからしばらく経って、夕飯の時間になったので客間を除いて見ると2人がいなくなっていた。

部屋かと思い、Aの部屋をノックするも返事はない。

「やっくん何してんのー？」

後ろから黒尾に声をかけられた。

「夕飯。Aは？」

そう聞くと黒尾は頭をガシガシとかいて答えた。

「あー、なんか烏野行くってさ」

「…は？」

自分でも驚くくらい低い声が出た。

黒尾も少しビビってる。

「だーっ、怒んなって！知り合いがいるんだとよ。

なんか訳ありっぽいから行かせたんだよ」

…思えば俺達はAのことをまだほとんど知らない。

親のことは聞いた。

でも家を出てからどういう風に生活したか、とかそういうことは一切きかない。

「アイツ、溜め込むタイプだよな」

黒尾がふと言葉を漏らす。

考えていることは多分同じだ。

頼って欲しい。

でも＿＿

「待とうぜ。話してくれるまで」

いつか話してくれるって…

信じてるからな、A。