検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:55,725 hit

Halloween Party 14 ページ16

別室にいる彼らを呼び戻し、ついに運命の試食タイムへ。

彼らが作った2種類のスープをお皿へと移し、撮影部屋のテーブルへと用意する。

『では、皆様お疲れ様でした!』

パチパチと拍手をしながら、私は目の前の2つのスープをジッと見つめた。

「いやー1分は短かった!」

「久々に包丁握った」

「山本が牛乳さえ入れなければ!」

皆が各々感想を述べる。

『では、試食させていただきます!』

先に伊沢山本須貝チームの白いスープを試食する。

スプーンで掬えば、明らかに感覚はサラサラとしていた。

『いただきまーす…』

まずは一口だけ口に含むと、途端に牛乳のまろやかさと調味料の塩辛さが一気に押し寄せてくる。

思わず口をすぼめてギュッと眉間に皺を寄せると、

「Aちゃんやばかったら出していいからね!!」

と伊沢さんがどこからともなくビニール袋を差し出してくれる。

『だいじょうぶです、、、』

頑張って飲み込んだが、喉や食道などスープが通っていった箇所が若干痛い。

はぁ、と一息つきながらその痛みに耐え、必死に感想を述べる。

『えーと…しょっぱいです。塩の入れすぎかと…』

正直すぎる私の言葉に、伊沢さんと須貝さんが山本さんを睨み付けた。

『一言で表すとすれば、とてもしょっぱいホットミルクwithさつまいもって感じです』

たまにブロッコリーや玉ねぎの食感はあったのが、塩辛さでそこまでは感じられなかった。

水で一度口の中をリセットしてから、今度はふくら河村こうちゃんチーム作のスープを口に含む。

物凄く美味しいというわけではなかったが、味としてはかなり整っていた。

バターのコクもあり、コンソメの素朴な味。

『うん、美味しいです』

先ほどとは違い、さらりとそれを飲み込んだ後私がそう言えば、ふくらさん河村さんこうちゃんは「やったー!」
と声を揃えた。

伊沢さん山本さん須貝さんは残念そうに項垂れている。

『ということで、勝者はふくら河村こうちゃんチームです!』

誰もが予想できた勝敗結果に、驚きの声を上げる人はいなかった。

撮影部屋が拍手に包まれた後、彼らの間では先程の料理リレーのファインプレーとあの時こうすべきだったという振り返りが始められる。

そしてひとしきり考察がされた後、伊沢さんが締めの言葉を述べて動画は終えられた。

Halloween Party 15→←Halloween Party 13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
118人がお気に入り
設定タグ:QuizKnock , 伊沢拓司 , クイズノック   
作品ジャンル:ラブコメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Annie | 作者ホームページ:https://twitter.com/kmu_annie?s=09  
作成日時:2020年10月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。