ボクら。 (ページ4)

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side.桃
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未来を想像してワクワクする。

それは高2になっても変わらへんかった。

唯一変わったことといえば、夏休みの宿題にオーキャンに行くっていう課題が増えたくらい。

あとは文系と理系でクラスが分かれたくらい？

進路について考える、みたいな授業も多くなってきたけど、やっぱり将来のことはまだまだ遠い先の話のような気がしてる。

青「のぞむー、ノート見して」

桃「んー、俺も後半寝てたから途中までしか書いてへん」

緑「…」

3時間目と4時間目の間の休み時間。

神ちゃん、と重なる俺と流星の声。

流星と神ちゃんも高1からクラスが一緒で、仲良い。

俺としげと流星と神ちゃん。

この4人で、いつも一緒に過ごしてた。

それと、

桃「あれ、しげは？」

緑「3年の教室に行った」

桃「あぁ、淳太んとこか」

3年の淳太。

しげとは小さい頃からの付き合いらしくて、ご近所さん？幼なじみ？ってやつ。

しげと仲良いから自然と俺らも仲良くなった。

一応先輩やのに呼び捨てやし、タメ口やし。

おもろい先輩やねん。

頭めっちゃ良いんやけども。

桃「あ、しげ。おかえり」

赤「おう」

桃「淳太んとこ？」

赤「そうそう。アイツ、体操服忘れたらしくて貸してやった」

桃「やっぱおもろいな」

青「あかん。俺も体操服忘れた」

緑「今日は体育ないけど」

青「え、うそ」

赤「末期やん」

桃「あ、神ちゃん。そういえばノート…」

緑「ほんまもうさぁ… 寝すぎちゃう？」

赤「何の話？」

緑「ノート見せろってうるさいの」

赤「なるほど。まぁ寝る子は育つしな」

緑「育ちすぎやろ」

桃「身長180以上コンビでーす！」

緑「俺かて170はあるし」

青「見栄っ張り神ちゃん」

緑「…」

桃「ほらぁ！！流星が変なこと言うからノート見せてもらえなくなったやん！」

赤「俺の見せたろか？」

緑「しげも甘やかすの禁止！！！」

赤「…なんか怒られたんやけど、」

正直、入学前に想像してたような高校生活は送れてへん。

朝は眠いし、寝癖を直すのも面倒くさいし、ドラマみたいなことは起こらへんし。

校則は厳しいし、勉強は嫌いやし。

やけど、

青「まぁ、1回くらい書いてへんくてもええか」

赤「1回くらい平気やろ」

緑「あーもう分かったから！見せるから！」

めちゃくちゃ楽しい、とは思う。