ボクら。

12. ページ13

side.桃
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桃「あ…」





体操服に着替えて、この後どうすればいいんやろうって迷ってた時、




重岡くんが話したがっている、と保健室の先生に言われた。








少し緊張しつつも、静かにベッドのところのカーテンを開けて中に入る。







赤「… こたき、」





しげはベッドに横になって目を閉じていたけれど、俺の気配にすぐ気付いたみたいやった。







桃「大丈夫…？」






あんなにいっぱい吐いたんや、大丈夫なわけないってことくらい分かっとったけど。









赤「ごめんな、せいふく…」


桃「… 確かにびっくりした、けど…」


赤「…ごめん」


桃「それ以上に心配や、俺」


赤「…」


桃「この前の体育の時のこともあるしさ、なんか最近しんどそうやった気ぃするし…」


赤「……」


桃「…ほんまに大丈夫？」






こん時、しげがはっきりと「大丈夫」って言ってくれへんかった違和感が正しかったと気付くのは、もう少し先の話。








あんま無理したらあかんでー、って軽く言えるくらいのことやと思ってた。





俺の身の回りでこんな大きな、悲しい出来事が起こるなんて想像すらしてへんかった。









桃「…」






当たり前のように、これからも生きていくつもりやった。

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