ボクら。

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side.桃
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緑「体調は大丈夫なん？」


赤「ごめんごめん、たぶん寝不足」


桃「珍しない？」


緑「勉強、やっぱ力入れてるん？」


赤「いや、普通に遅くまで動画見たりしてた」


桃「そんで寝不足なって倒れたん？！」


緑「心配して損したわ…」


赤「ごめんて！」





まぁ、大したことなくてよかったんやけどさ。









… 大したことなくて。








日常は、





突然壊れることがある。







桃「え…？」






俺たちの日常が壊れたのも、突然やった。









中間テスト初日。





出席番号順で座っとって、俺はしげの前の席で。








忘れもしない、現代文のテスト中やった。






後ろからガタッと音がしたと思ったら、首筋から背中にかけてビチャッと何かが掛かった。









桃「ちょっと…っ！」





それがしげの嘔吐物やと気付いたのは後ろを振り返って、ぐちゃぐちゃに汚れたしげの姿を見てからのことで。








赤「えっ ……ぁ 、」


桃「しげっ！！」






パニックになる俺とざわめく教室内。





そして「静かに！」と怒鳴る先生。








状況が、全く分からへん。







俺は、





俺たちは、今みんなでテストを受けとって。








だるいなー、早く終わらんかなーって




昨日もみんなで普通に話しとったのに。







桃「…」





何で俺は今、保健室でシャワーを浴びてるんやろう。







テストはどうなる？





広範囲やった漢字、せっかく覚えたんやけどな。









今頃、教室はどうなってるんやろう。







桃「……」






しげは、大丈夫なんやろうか。

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