story of love ５

black cat（黄×赤） ページ37

side.黄
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あ"ー…。 いったい。







黄「なぁ大毅」


赤「…」


黄「だーいーきー」


赤「…なに、」





大毅がめちゃめちゃ不機嫌なのは、まぁ置いといて。







黄「俺の耳、ちぎれてへん？」





さっき望に思いっきり噛まれた耳を大毅に向ける。








黄「めちゃくちゃ痛いねんけど」


赤「…あぁ、ちぎれてるもん」


黄「そか、よかった。……って、え？」






ちぎれてる？ 俺の耳？







赤「…ちぎれてる」


黄「いだ…っ！ アホか！！！」




口をへの字に曲げて、不機嫌ですオーラをむんむんに出してる大毅がとんでもないことに俺の痛い耳を指でぎゅう…っと抓りやがる。







黄「なんでそない不機嫌やの？」


赤「…」





まぁ言わなくても分かる。








大毅は今、俺の手によって猫耳を付けさせられてるから。





せっかくのハロウィンなんやし、なんか仮装させなアカンよな…って思って付けさせてみました。







大毅は黒髪やから黒猫の耳がよぉ似合う。




可愛すぎてペットにしたいくらい。









赤「…呪い殺してやる」


黄「なにそれ、ハロウィンのオプション？」






不吉な言葉までなんだか嬉しく聞こえるのは、やっぱりハロウィンの醍醐味やと思う。





目つきが悪いのも、怒りで少し震えてるのも、猫っぽくてめちゃくちゃ可愛ええ。









黄「…お願いがあるんやけど、」


赤「やだ」


黄「にゃー、って言うて」


赤「絶対にやだ」


黄「一生のお願い！！！」


赤「…にゃー」


黄「…」


赤「にゃん」






なんで、





なんで今日はこない素直やの……









黄「なぁ大毅…」


赤「にゃあ」


黄「写真撮ってええ？ いや、撮るわ」


赤「にゃー」








…お察しやとは思いますが。







この日から1週間、大毅は俺に「にゃー」としか言ってくれませんでした。









…にゃあ。



(END)

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