【ドラクエ8】空と海と大地と僧侶と聖堂騎士と

5.今の願い -願いの丘- ページ6

A達は願いの丘に向かっていた。

城下町はどこも活気があって人通りも多く、
情報が集まりやすい。
そう思ってアスカンタ城へ来たのだが、
その思いとは裏腹に
王妃の喪にふし続けていてそれどころではなかった。

王様が立ち直るきっかけになるのではないかと、
どんな願いが叶うと言われている
「願いの丘」を目指しているのだが·····

「どんな願いでも叶うとはねぇ·····
オレは行くだけ無駄な気がするが、それよりキラは可愛かったぜ」
なんて話をククールはしているが、
Aはマイエラ修道院を出てからというものの、
体調不良で足を引っ張ったことをあり、
ドルマゲスを追う旅に集中することにした。

魔物も多く、丘までの道のりも長そうだが
途中で見つけたまどうしの杖でゼシカはご機嫌のようだ。
「ねえねえ、願いが叶うならみんなは何をお願いするわけ？」
杖をぶん回しながら雑談する。


願いが叶うとすれば·····
つい最近まで働いていたトロデーン城のことを思い出す。
私はたまたまその日、暇を貰っていたが、妹はいつも通りお城で働いていた。
妹は今もいばらの呪いにかけられていることを思うと、ひたすらに胸が痛む。

「A、お城のこと考えてた？」
エイトがAに呟く。
「ボクと同じこと考えてるかなって」
心を読まれたようで、Aは目を丸くする。
そして、この辛さは自分だけじゃないことも思い知る。

「絶対みんなを助けようね」
と凛とした眼差しでAはエイトに向かって笑った。

この前教会での夜にククールへ向けた笑顔をAがエイトに向けている。
オレにベタ惚れかと思ってたんだがな、とその様子を見ていたククールは呟く。

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