検索窓
今日:4 hit、昨日:19 hit、合計:10,934 hit

35.笑顔の案内人-リーザス像の塔- ページ40

「そんな扉の開け方あるかぁ??」
「初見殺しだから、これ」
上に扉を持ち上げるエイトと、それを見て驚くククールを横目に
「わ、久しぶりだ!」と、Aが中に入っていく。
懐かしさと、少し古くて威厳のある塔に蔦が絡んで独特の美しさのあるこのリーザス像の塔がAは好きだった。

「おい、急に入ると危ねぇぞ」
そう言ってククールがAの腕を引く。
急にククールに近づかれてついどぎまぎしてしまい、焦って目を逸らす。
ゼシカが居なくなってから、一段と心配くれているように思う。
なんだかんだククールは冷静だから、みんなのことをきっと気にかけてくれているんだろうな。

「ここら辺の魔物は楽勝でがす」
ほぼ一撃で敵を沈めながらすいすい進む。

「こっちだよ!」
いつもはエイトやククールが先導するところ、今回はAが嬉しそうに道案内をする。
「おーおー、頼りになりますねえ」
ドヤ顔のAを見ながらククールはニヤニヤする。
「いつもはとんでもない方向に行きやすからね」
「ちょっと!」
「まあまあ」
いつも通りエイトがなだめながら進む。

珍しく自分の前を駆けていくAの背中をククールは見る。なんだかこのまま何処かに行ってしまいそうだ。
ゼシカの件があったからだろうか。気がつくと仲間のことを心配したり、不安に感じたりする自分にも驚く。

「ここの塔にね、女の人の像があるんだけどすっごくきれいなの」
Aが振り返ってにこにこしながらオレに話しかけてくる。差し込む光がAの輪郭を照らす。相変わらず無邪気な笑顔がかわいい。
ドルマゲスを倒す前辺りから少しお互い素っ気なかったような気がして、出会って初めの頃のAの雰囲気を思い出して懐かしくなる。

「ククール?」
Aが首を傾げる。
「あ、悪い。ちゃんと聞いてたぜ、美人の像なら楽しみだな」
「像まで守備範囲でげすか」
「像と抱き合ってたのはお前だろ」
賑やかに進むと、とうとう像のある頂上までやってきた。

36.賢者の血筋-リーザス像の塔-→←34.階段では編成が必要-ライドンの塔-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.1/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
10人がお気に入り
設定タグ:ドラクエ8 , ククール , 女主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

yuki(プロフ) - 雪娘さん» はじめまして!読んで頂いて、とても嬉しい感想まで送っていただき、本当にありがとうございます!!私自身、ゲームを再履修しつつ楽しみながらまったり更新していますが、まだまだ続く予定ですのでよろしければ楽しんでいってもらえれば幸いです。 (2022年7月1日 13時) (レス) id: 83e0478cb4 (このIDを非表示/違反報告)
雪娘(プロフ) - 初めまして。最近ドラクエにハマって、ククール好きかもと思っていたところに私好みの文章と夢主な作品だったので思わず感想送ってしまいました。続き楽しみにしてます。 (2022年7月1日 3時) (レス) id: 4b3493cea0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:yuki | 作成日時:2021年12月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。