30.不機嫌な女魔導師-リブルアーチ- ページ35
北の関所の門番に聞くやいなや、ゼシカの特長にぴったり当てはまる女魔導師が、
関所の先のリブルアーチに向かったという。
「きっとゼシカだ·····」
「行くぞ！」
破壊された門を見て不穏な気配を感じ、私達は走って町に向かう。
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リブルアーチに着くと、大きな屋敷の前に人だかりができていた。何やら揉めている声が聞こえる。
屋敷のそばにエイト達も向かうと、ゼシカの姿が見えた。
「ゼシカ！」
Aが駆け寄ろうとすると、ククールがその腕を引いて止める。
「待て、今の様子だと近づかない方が良さそうだぜ」ククールがAに顔を寄せて耳打ちする。ゼシカを見ると、冷たい眼差しをこちらに向けて、
「あら、意外と早い到着ね」
なんてすこし不機嫌そうに言う。
「どうしたの·····？」
Aの問いかけには応えず、
恰幅のいい男にゼシカは視線を戻す。この大きな屋敷の主だろうか。
「ふふ、命拾いしたわね。あの人たちと同時に相手をするのは分が悪いわ。今日のところは退散してあげる」
そう言ってゼシカはこちらを見向きもせず消えていった。
明らかにいつものゼシカの意思ではなく様子がおかしいことは分かるが、
ゼシカに純粋な殺気を向けられたことがショックで、Aは少し手が震えてしまう。
「ハワード様、お怪我はないですか！？」
ゼシカと対峙していた恰幅の良い男性の元に、小間使いらしき男が駆け寄り心配するが、ハワードはそれを邪険に振り払い、エイト達に話しかけてきた。
「どうやらお前さん達のおかげで助かったようだ。あの女魔導師と知り合いのようだが、詳しく話を聞かせてくれないか」
そういって大きな屋敷に招き、エイト達も成り行きを聞くことにした。
「さ、行こうぜ」
ククールは(名前を)安心させるように、その震える手をとる。
31.屋敷への招待-リブルアーチ-→←29. おいろけのありがたみ-北の関所-
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yuki(プロフ) - 雪娘さん» はじめまして！読んで頂いて、とても嬉しい感想まで送っていただき、本当にありがとうございます！！私自身、ゲームを再履修しつつ楽しみながらまったり更新していますが、まだまだ続く予定ですのでよろしければ楽しんでいってもらえれば幸いです。 (2022年7月1日 13時) (
レス) id: 83e0478cb4 (このIDを非表示/違反報告)
雪娘(プロフ) - 初めまして。最近ドラクエにハマって、ククール好きかもと思っていたところに私好みの文章と夢主な作品だったので思わず感想送ってしまいました。続き楽しみにしてます。 (2022年7月1日 3時) (レス) id: 4b3493cea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuki | 作成日時：2021年12月30日 23時
