魔法が使える少女 (ページ7)

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『5話かなー』ページ7

迅の部屋は段ボールと必要最低限のものしか置かれていない

『綺麗だな』
迅「そうか？」

ベッドに座ると迅も隣に座った。私は自然と視線が手元にいく

『迅は……ここの人たちは私が怖くないのか？魔法が使えるんだぞ？』
迅「怖くない。ここにはお前を怖がるやつなんていない」

ずっとそれで騙されてきたのに迅が言うと安心してここの人たちといるのはとても楽しい
こんな感覚……島にいたときしかなかったのに

迅「あ、柊、もうすぐでご飯できるから行こうか」
『…ああ…あと李沙でいい』
迅「わかった。俺のことも名前でいい」

下に降りてリビングに向かう

ガチャリ

小南「あ！来たわね！ほら！」

小南さん…だったっけ？が椅子をトントンと叩いている
ここに座れということなのだろう

鳥丸「小南先輩。椅子を叩きすぎると老化が早くなりますよ」
小南「え？ウソ！」

え？こんな分かりやすい嘘で騙されるのか？

木崎「迅、早く座れ」

両手に食器を持った人がユウにぃに座るように言う
確か、木崎さんだったような…

迅「じゃあ、李沙はここだ」
『うわっ！ちょ！』

迅に抱き抱えられて、ユウにぃの膝の上に座る

顔が熱くなってしまう。恥ずかしい

『お、おろせ！』
迅「顔赤くなってかわいー」
小南「迅！おろしなさいよ！」
迅「えー」
宇佐美「ほら、柊ちゃんも困ってるでしょ」
迅「ヤダー温かいし」

ここは温かかい。とても…こんなところにいていいのかさえ迷うほど。優しさがある

手で口元を隠して笑う。瞬間、静かになった

宇佐美「笑っていた方が可愛いよー」

顔をあげるとみんながこちらを見ていた

『そう……か？』
小南「えぇ！」

これから…笑えるように頑張ろう

あれ？なんでだろう。この人たちといると安心するのは…

なんでだろう。もっとここにいたいと、この人たちと一緒にいたいと思うのは…

そして今日、思ったことがあった

会って間もないのに…この人たちが好きということを…

人間は嫌い。でもユウにぃとここの人たちは好きだ