初に愛を ページ10
私は、画面越しにしか見ることが出来なかった人に恋をしていた。
いつも文字を送ることで応援して、視聴することで応援して。
どうせ、叶わない恋なんだなって思ってた。
あのアイオライトみたいな瞳の彼を、現実で見たいなと願った。
…どうやら、神様にこの願いは届いたようですね。
今、目の前にいるのは、紺色のよれよれなスーツを装う、私が画面越しに応援していた彼…鬱先生。
「僕と、付き合ってください！」
鬱先生にこんなことを言われ、非常に驚いている反面、動画内のことをふと思い出す。
『目移りとかしないの？…動画はあんな調子だけど。』
冗談半分で、冷たくそう言う。
「しないから！…Aちゃんのことがほんまに好きやから！目移りなんてせぇへんから！」
必死にしゃべる鬱先生を見て、心の中でときめく私。
『はい。私も鬱先生のことが好きでした。動画外で会いたいと思っていました。
目移りがしないのなら、
私は初の愛を、貴方に預けます。』
「…やったぁ！」
それから、いくつもの月日を越えた。
まるで鬱先生のような、アイオライトの夜、ベランダで他愛もない話をしていると、不意に鬱先生が呟く。
「ほんま、Aちゃんと付き合えてよかったわ。
僕もな？動画とか他の奴とかで毎回一番に反応してくれて嬉しかったんよ。
僕に対する感想とか一番多くて。
これこそ、【運命の人】だ！なんて思ったんやで。
見つけるのちょっと時間かかったけど、無事見つけれてよかったわぁ…。」
夜空を見ていた鬱先生が、急に夜空をバックにこんなことを言う。
「…Aちゃん。
……これからの一生を、初の愛を、僕と一緒に歩んでください。」
そんなことを言う鬱先生の姿は、動画のかっこいいシーンよりもかっこいい。
『…うん！喜んで！』
その言葉に、【はい】以外でこたえる必要は、あるのでしょうか？
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アイオライト…初めての愛
(ちなみに【初に愛を(ういにめぐみを)】とは、深淵が考えた言葉です。)
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暁月・月夜(プロフ) - 彼とお客様の身に何が起きたのでしょうか？そして、人と人の関係は時に脆く時に残酷なものへと変化していくものなのです｡さて、続きまでお待ちくださいませ｡ ……月の物語でした｡ (2022年9月27日 18時) (
レス) id: b01ef2f9d3 (このIDを非表示/違反報告)
avis - 世界はいつか、荒廃して行くものです。それは人間も同じで、誰もが美しく生きることは出来ません。世界では、数多もの醜く生きる人がいます。しかし、それはしょうがのないこと。美しくても醜くても、差別だけはしないようにしましょうね。…深淵の物語でした。 (2022年6月3日 16時) (レス) id: 75beaff94a (このIDを非表示/違反報告)
avis - タイトルの通り、誰が誰にこの言葉を言ったのか…それは誰にも分かることは無いでしょう。…深淵の物語でした。 (2022年5月28日 16時) (レス) id: 94c750415c (このIDを非表示/違反報告)
avis - 死なない彼は、今度どうしていくのでしょう。奇跡の可能性を信じ、無限へと手を伸ばすのか、諦めるのか。それを知るのは彼だけですね。…深淵の物語でした。 (2022年5月1日 19時) (レス) id: 94c750415c (このIDを非表示/違反報告)
avis - 森羅万象が代替するのは、人間の云う浅はかな願いなようです。御客様は森羅万象を説くつもりはないようですけれどね。…深淵の物語でした。 (2022年4月29日 8時) (レス) id: 94c750415c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：dackmoon 闇月 | 作者ホームページ：http://dackmoon yamiduki
作成日時：2022年1月26日 19時
