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もう色んな感情がごちゃまぜになって何も言うこともできずに睨みつけたら、何故かがばっと抱き締められた。
「イタイイタイイタイ・・・」
呻いたら抱き締められてる腕の力が抜けたのが分かった。
「ゴメン・・」ちょっとしゅんとした声。結局、ジェシーは優しいんだよね。
でも、そのあとすぐにまた力がこもる。
「あのさ・・・、なんで急にけっこん？」
「・・・ずっと一緒に生きていく約束がほしい」
「えと・・・、けっこんって、恋愛だよ？分かってる？」
「わかってるよ。だからちゅーしたの。」
「ちゅーって、ちゅーってお前さあ・・・」
そもそも恋愛＝ちゅーって、そんな簡単なもんじゃないし、
大体俺おとこだし、ジェシーは17で俺21ってなんか犯罪じゃないのこれ？て理性はあれこれ考えるんだけど、
あまりにも堂々と言い張るジェシーに、段々と返す言葉がなくなってくる。
俺が間違ってるのかな？
こいつ、こんなトンチキなこと言う奴だったっけ？
もう何を言ったらいいのか分からず目を伏せると、
”I LOVE YOU”
「わあっ！！」「わあああっ！！」
「なん、なに、きゅうにみみもとで・・・！」
「あああ、びっくりしたあ・・・」
言われた言葉がすぐに理解できなくて耳を抑えてパニクる。
よく分かんないけど、なんか聞いちゃいけないことだったような気がする！
おっきい物音がニガテなジェシーは、俺の声に身を竦めて呑気にびっくりしていた。
「なにって、アイノコトバ」
うわあああああああああああ。こいつ、言ったな。俺が目を、ていうか耳をそむけていた現実を口にしたな。
「こーち、真っ赤だよ」
「うっさい！」
「ねえ、こーち、いいかげんもうわかってるでしょ。あきらめて「うん」っていいなよ」
ついさっきまで、神妙にしてたくせに。まだ17のくせにえらそーに。
じりじりと、緞帳のカーテンの陰で追いつめられてる気がするのは、気のせいじゃ・・・ない・・かな。
これが俺とジェシーが付き合うことになった、
はじめはじめの、お話。
fin
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作者名：an | 作成日時：2019年6月28日 20時
