12限目 ページ13
「いやぁぁっっ！！」
大きな悲鳴をあげ、焦った顔の私を他所に
窓辺には柔らかい日差しが差していた
「ゆ…夢…？」
随分リアルだったな、なんて思い返しながら
立ち上がろうとすると腹部に激痛が走った
覚えのある場所に
今まで感じ得たことのない鋭い痛み
「…夢じゃ、ない」
"噂"を思い出し、スマホに電源をつけると
そこに"今日"であったはずの日付はなく
さも当たり前かのように
"昨日"の日付が浮かんでいる
「うそ……本当に…？」
母「A？！大丈夫？！」
先程の悲鳴を聞いた母が、私の部屋に入ってくる
「だ、大丈夫！怖い夢見ただけ！」
咄嗟にそう誤魔化したものの
通用しているのかの真偽は定かではない
ズキズキと痛む腹部を見ると
そこには生々しい傷跡だけが残っていた
___
「…はぁ」
深いため息の後、ガラガラと教室のドアを開ける
友達の身体を流れる紅
苦痛に歪む表情
激しい痛みと絶望
今でもあの光景は容易く思い出せてしまう
そうして机に突っ伏していると、声がかかった
?「A…大丈夫か？」
その声で私は顔を見上げる
目の前にいたのは、担任のらっだぁこと
___猿山 らだ男(さるやま らだお)
「あ〜…平気、です」
強いて言うならお腹痛くて、と付け足すと
どこからともなくカイロを取り出して渡してきた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無しの権兵衛 - 呪鬼好きなので読んでて楽しいです！！！それに推しが.....///続き楽しみにしてます！！！！！ (2021年1月24日 23時) (
レス) id: 07db5d7b39 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：。 | 作成日時：2021年1月24日 22時
