第八百六十六訓 ページ11
状況が把握出来ない。できない、が。
(周りの断崖は所々ヒビも入ってるしかなり戦闘したと思われる……けど肝心の総悟や神楽ちゃん、信女ちゃんがいない。どこかまで吹っ飛ばされたのか?)
何もしないのは愚策なので剣を握り締めて、地面とくっついてしまったのでは無いかと思うくらいに鉛の様に動かない体を起こし立ち上がった。
鈍い頭痛が頭に響く中、辺りを見渡す。頬に掠る風が少し痛く感じた。頬まで擦り傷とか着いてたりして。
(ひとまず辺りを歩いてみて______、)
.
「____A!!!!」
『っ、!』
耳から入って頭に響く、聞き慣れない女の子の大きな叫び声。不意にその声が後ろから聞こえてきて、思わず振り返ればそこには、
『のっ、信女ちゃん、!?』
腹から血を出し、全体的にボロボロな信女ちゃんが居た。剣を杖にしてここまで来たのだろうか。それとも遠くで戦っていて、こちらまで吹っ飛ばされてきた?
いや、そんなのは今気にしてる場合ではないか。彼女に状況を聞かないと……!
『信女、ちゃん…ねぇ、今どういう状況なんだい?総悟と神楽ちゃんは?無事だよね?私はどれくらい寝ていたの?信女ちゃんも手負いだし……
今は敵とか気にしてる場合じゃなくてとりあえず生きる事を最優先にしないと…っ、そうだ、虚は?アイツは_____っ、わ!?』
信女「……良かった、無事で」
『……ぇ、』
自覚できるほどの質問攻め。ただ分かっていても今状況を理解したくて、信女ちゃんを問い詰めた。
けれど彼女はそれを鬱陶しそうにする素振りも何も無く……ただ安心したような顔で私を抱きしめた。少し、体が強ばる。
(どうして、彼女はこんなにも私を…心配してくれるのだろう)
いつも無表情で死んだ目で平坦な声音の信女ちゃん。彼女が少し人間の部分を出した事に驚きつつも、心配してくれたことに対する嬉しさと疑問が渦巻いた。
『信女ちゃ、』
信女「…………A、早く逃げて」
『え…っ、』
信女「あの男を貴女に近付けさせる訳には行かない。どの道その怪我じゃ死ぬだけ。そろそろ撤退の船だって来る筈…それまでどこかに隠れていて」
あの、男?虚の事か?じゃあ信女ちゃん達は三人で虚と戦ってる?無事なのか?信女ちゃんは…何を知ってる?
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実珠(プロフ) - しきしまさん» わーー!!ありがたいお言葉……!有難う御座いますただいまですーー!お待たせして申し訳ない…🙇🏻♀️ ちまちまとではありますがこれから更新していくので楽しみに待って頂けたら幸いです!!! (12月18日 21時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - あやさん» わわわ有難う御座います〜!!!待っていてくださったなんて!!光栄……!おまたせしてごめんなさい!、これから頑張っていきます!! (12月18日 21時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
しきしま(プロフ) - おかえりなさい〜!!更新待ってました!これからも頑張ってください! (12月18日 20時) (レス) @page44 id: b9707e3599 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新待ってました〜!! おかえりなさい! (12月18日 20時) (レス) @page44 id: 6508c9a6a6 (このIDを非表示/違反報告)
実真(プロフ) - 華さん» 発破かけて下さって本当にありがとうございますううう……!長らくお待たせしてしまい…申し訳ない🙇🏻♀️ これからはちまちま更新していく予定です……! (12月18日 19時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2022年8月13日 0時