【wrwrd】私を見てほしかった【zm】

２３話 ページ24

-１ヶ月後-




着々とあの日から準備を進めた



そして今日、出ていく日だ







この２週間、ゾムにバレないように必死に


クローゼットに荷物全てを隠しつつ進めた





必要な生活用品は揃えて荷物を軽くまとめた




１回実家に帰るんだから荷物はそんなにいらない






『…いよいよだね。』




出ていくのは明日。




悲しくない、寂しくない、



なんて言ったら大嘘。






泣きわめいて、悲しんで、誰かに助けを求めたい




でもそんな弱音を吐いてる暇なんて無い




彼にバレないように必死にするだけで



私の精神が削れていってたくらいだ



そんな事を言って気を緩めては



今にも膝から崩れ落ちて倒れそうだ




この間産婦人科へ行ったら





｢母子ともに健康です！｣




と言われお腹も少し出てきている



4ヶ月となれば出てくるのも当たり前なのだろう







私の体重も４ヶ月前より5kg近く増えた



というより、病院で痩せすぎと言われ




普段より多く食べるようにしていた




そんな私の変化にも彼は気づいていなかったし




私にはすでに興味さえ無いのかもしれない






『…パパいないけどごめんね。



…ママと2人で頑張ろうね。』






ゾムに似てたら嫌だなぁ…なんて思っちゃう。



ごめんね。あなたに重荷を背負わせるみたいになるから



嫌って思っちゃうの。




でも、似ても、





私の大切な子供だから。





パパがいない分、私がたくさん愛情を注ぐからね

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