何故sideエド ページ8
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sideエド
エド「…テメェ…!」
その場にいるはずの無い彼女が、アルを拐った奴らの親玉と事に至っている現場を目の当たりにして固まった喉から、やっと絞り出した言葉。
男の下で子供のように泣きじゃくる彼女を見てすぐに分かった。
無理矢理の事なんだと。
自分でもおかしいと思うほど、頭に血が上っているのがわかる。
目の前の男を突き倒し、Aの上に未だに馬乗りになっている男に殴りかかろうと、胸ぐらを掴む。
グリード「弟」
エド「っ!!」
殴ってやろうと腕を上げ、すんでのところで殴るのをやめる。
グリード「弟が、心配で来たんだろ?」
そうだ、俺はアルを迎えに来たんだ。
アルの無事を確認するまでは、ことを荒立てる訳には行かない。
エド「…そいつから離れろ……」
グリード「なんだ、知り合いか?世界は狭いねえ」
エド「いいから離れろ…!」
そうしてやっとAの上から退いた男から手を離す。
彼女を起き上がらせ抱き寄せてやると、身体が震えているのがわかった。
怖かっただろう。
知らない土地で、まさかこんな事になるなんて夢にも思わない。
少しでも不安が除ければと、強く抱きしめてやった。
グリード「来いよ、弟の所に連れてく。」
ヘラヘラと笑いながら男は言うと、ドアの方へと歩いていく。
エド「…A、悪い、アルがアイツらに捕まってんだ。
全部おわったら必ず迎えに来る。
それまで、なんとか頑張れるか?」
頭を撫でてやりながら問いかけると、小さく頷いてくれた。
ほっと一息つくと、俺はさっきの男を睨みつける。
エド「おい。全て終わるまで、コイツに変な事すんじゃねーぞ!」
グリード「ああ、約束するぜ。俺は約束は守る男だ。」
こんな所に置いていくのは気が引けるが仕方がない。
俺は周りの奴らを片っ端から睨みつけて、部屋を後にした。
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柏餅(プロフ) - 神すぎますゥゥゥ! (3月21日 16時) (レス) @page28 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - みーさん» あっあっ…コメントありがとうございます…っ!みー様のお命、救われたのなら私はとても嬉しいです…。もっと沢山の方を救えるよう精進致します(?) (2022年3月17日 21時) (レス) id: d7d7e6bb61 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - あっあっあっ、ハガレンの夢小説ものっそい少ないので助かります・・・再熱してたので命が救われました・・・ありがとうございますありがとうございます!!! (2022年3月16日 22時) (レス) id: 9c701de065 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - レイさん» 暖かいお言葉、本当にありがとうございます…!私の文章をそんなにお褒めいただけると思わず、むしろ毎回投稿前に悩むくらいでした。レイさんのコメントで、やる気がもう200倍くらい出てきたので、これからも頑張りますぅぅうう!!! (2022年3月1日 23時) (レス) id: bc8ff92a4c (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 毎回の話がおもしろいし、文章も私とは天と地の差があって、最初の方から見ていたのですが、初めて見たとき、そして今でも話が更新されるごとにびっくりしています。いつも最高の文章を書いていただきありがとうございます! (2022年3月1日 21時) (レス) id: 16d4726e1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YayoiSakura | 作成日時:2022年2月17日 14時