罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ9)

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金髪アンテナの彼ページ9

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しばらく待つこと15分。

あと少しで、図書館が開館しようかという頃に、彼らはやってきた。

『ロス少尉、本日はよろしくお願い致します。』

マリア｢A、こちらこそよろしくね。

お2人とも、こちらが先程お話にありました、アームストロング少佐からの助っ人です。｣

ロス少尉にご紹介されたので、後方の2人に挨拶をしようとする。

『昨日も会いましたね…A・イシュウォールトと申します。

お力になれればいいのですが。』

｢あっ、テメー昨日の失礼な女っ｢ちょっと兄さん！｣痛てぇなアル！！何すんだよ！！｣

『(うわぁ痛そう…)』

重厚な鎧に見事にゲンコツを食らう姿を見ると、こちらが少し同情してしまいそうになる。

ぎゃあぎゃあと騒ぐ、金髪が眩しい彼。

前髪のアンテナがなぜか私を敵視しているように見えてしまう。

そんなことよりもと私は鎧の方へと目を向ける。

『鋼の錬金術師様、よろしくお願い致します。』

マリア｢あっ、そちらではなく…｣

『えっ？』

アル｢こっちこっち、このちっこいの。｣

アルと呼ばれた鎧姿の人は、自分ではなく私を睨みつけてくる小さな少年を鋼の錬金術師だと言った。

『あっ…すみません、その…名前と容姿が…』

｢誰がちっこいか！！！！｣

アル｢ごめんね、僕はアルフォンス・エルリック。

こっちが兄さんで鋼の錬金術師、エドワード・エルリックだよ。｣

『早々に無礼を働いてしまいましたね、ごめんなさい。

改めて、よろしくお願いいたします。』

私はお詫びも兼ねて、深々と頭を下げた。

エド｢おう、わかりゃいーんだよ、わかりゃー。｣

彼はそう言うと、図書館へとあるきだした。

そうして、私達は、騒がしくもお互いの自己紹介を済ませたのだった。

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