罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ15)

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暑苦しい筋肉ページ15

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アレックス｢何？エルリック兄弟は、今日もまた部屋に閉じ籠っていると？｣

マリア｢ええ、今日は食事もまだのようです。｣

アレックス｢むう…｣

『……』

アレックス様に連れられ、エド達の宿にやってきた私は、ロス少尉から近況報告をうけるアレックス様の後ろで話を聞いていた。

マリア｢しょうがないわよね…苦労して解読した内容があんな…｣

アレックス｢なんだ？｣

マリア・デニー｢いえ、なんでもありません｣

『…あー…』

これはもう無理にでも聞き出す展開じゃないですか。

やっちゃったな、2人とも。

アレックス｢あやしい…｣

マリア・デニー｢｢ひぃぃーーーーー！！！｣｣

筋肉ムキムキなアレックス様に問い詰められるふたり。

なぜアレックス様はいつも脱ぎたがるのだろう？

筋肉美を見せつけたいだけなのだろうか？

暑苦しく詰め寄るアレックス様に2人が洗いざらい喋り終わると、アレックス様は問答無用で歩き出した。

ミシミシと廊下を軋ませながら歩くアレックス様に着いて歩く。

アレックス｢エルリック兄弟！居るのであろう！？

吾輩だ！ここを開けんか！！｣

エド達の部屋の前へ来るが、部屋は施錠されている。

なんとなくの流れで私も着いてきてしまったけど、大丈夫だろうか？

どんな顔して会えばいいのだろう？

…アレックス様、鍵かかってるのに、ドアノブ回しすぎじゃね？

『あぁあの、それ以上は壊れ…』

アレックス｢むんっ｣

めきょっ…ぼりんっ

アレックス｢｢聞いたぞエドワード・エルリック！！｣｣

エド｢ぎゃーーーす！！｣

結局、ドアノブごと破壊して強行突破したアレックス様。

当然エドも驚いている。

アレックス｢なんったる悲劇！

賢者の石に、そのような恐るべき秘密が隠されていたとは！！！｣

涙を流し、所々声を震わせながら暑く語り始めるアレックス様。

なぜ話した？とロス少尉たちに詰め寄るエドが見える。

熱く語るアレックス様の後ろで、エドの前では酷く臆病になる私に違和感を覚える私。

こんにちは。の一言すら出ないなんて

一体私はどうしてしまったのかと、ただ目の前の劇場を眺めることしか出来ずにいた。

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