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卒業式が終わると直ぐに、卒業生たちはすでに決まっている配属先の交番へとバスで送られて行く。…普通は、そうなのだから今ここで阿鼻叫喚、驚きと悔しさと悲しみの声が大合唱しているのは仕方がないことなのだろう。

「えっ!?工藤さん、交番勤務じゃないの!?」

「降谷くんまで!?」

「松田くんと萩原くんも配属先が機動隊で交番勤務なしらしいわよ!!!?」

「私っ、私工藤さんと同じ交番を願ってたっ!!」

「私だって工藤さんとお近づきになりたかった!!」

「私は萩原くん…!」

「「「…でも、諸伏くんは…!」」」

諸「ごめんな、オレ長野で交番勤務するんだよ」



「「「な、長野!?」」」

最後の希望が…とか何とか聞こえてくるけど、お構いなしでヒロくんが続けて説明する。

諸「オレの兄さんが長野にいるし、昔長野であった事件の犯人が漸く捕まって、その裁判も向こうですることになったんだ。その裁判に出席しないといけないしね。」


「そ、そうなのね…」


私たちに何を楽しみに交番勤務を耐えろと言うの…!?と悲痛な声が聞こえてきて、何とかしようと思ったのか

伊「俺は東都で交番勤務だけどな…」

と普段の班長からすると控えめな声で呟いた。だけども彼女たちの耳には全く入らず、結局少しドヨンとした班長のことを5人で慰めることになった。

松「班長のことだから、交番勤務が終わったら直ぐ希望の部署にいけるだろ。」

バシバシと班長の背中を叩いて松田くんが励ましているかと思えば、ぐりんとこちらの方を向いて真剣な表情でこう言った。


松「んで、Aと降谷は…気いつけろな。」

降「…それは君たちの方が当てはまる台詞じゃ無いのか?」

萩「俺たちは肉弾戦なんて滅多に無い、解体メインなもんでね。…でも二人は違うっしょ?」

工「…その様子じゃ私たちの配属先、分かってるみたいね。」

諸「それなら勿論。…兄さんに聞いたら一発だったよ。」


…兄さん!!!高明さん!何してくれちゃってますの!
脳内で山村ミサオ風に突っ込んだことは黙っておこう。


伊「おっと、そろそろタイムリミットだな。…そんじゃま、全員身体を大事に、飯はしっかり食って、そんで…死ぬなよ!」


そろそろ私たちも各部署から迎えが来る頃だろう。
バスに乗車してもこちらに手を振り続ける班長のことを見つめながら、これから始まる日々に胸を馳せるのだった。

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青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます!!!とっても嬉しいです‼︎ (6月29日 21時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 大好きです!!!!!更新頑張ってください!!!待ってます! (6月19日 7時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - 1日遅れですが読みました!続きが気になりすぎます!これからも応援してます! (5月29日 21時) (レス) @page41 id: 264214b0c8 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - ホワホワさん» いつもありがとうございます‼︎今日出したお話も楽しんでくださいね‼︎🌸ホワホワさんのコメントに助けられて3つも更新できちゃいました!🤭 (5月28日 23時) (レス) id: d616d8a279 (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - めっちゃ面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (5月25日 22時) (レス) @page38 id: fb5e568a3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 | 作成日時:2022年5月3日 9時

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