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89: No side ページ44




少し外を歩いてきます、と言って部屋を出て校内をあてもなく彷徨っていたところ、今日ご来校のお偉い様と工藤の話し合いというビッグイベントの邪魔になりそうな奴らの姿が見える。

絶対に応接室に近づけてはいけない、と直感し、5人の長身集団にグラウンドの用具整理を言い渡す。

えーだのはーだの言われたが、結局従って向こうへ行く彼らに僅かながら申し訳なくなる。…だが日頃の行い的に、アイツらは今日の危険因子だ。とりあえず校舎とグラウンドを挟んで真反対にある用具倉庫に向かわせることに成功し、時計を見ると工藤との面談まであと30分という所だった。…ずっとしていない用具整理、少なくとも50分はかかるだろうと見積もって安心し、また校内の徘徊を再開する。

そんな訳であの5人についての意識は飛んでいったまま、ただただ警視監と警視長の隣で一担当教官として工藤の面談に立ち会うことへの緊張が溢れそうになりながら必死で歩いて気を紛らわす。

そして、時計を見ると8分前となった今、再び応接室の前へ戻ってきたのだ。…扉の向こうから話し声が聞こえる。二人が仲良く話しているのだろう室内には非常に入りづらいが、仕方がない。申し訳なくなりながら、ノックは不要と仰せつかっていたのでガチャリと扉を開けたのだ。

…開けたのだ。もちろん室内に二人か、もしくは既に工藤が来ているかの二通りを予測して。
だから、目の前にまず飛び込んだ金髪に叫ばずにはいられなかった。


鬼「ふ、、降谷!?」


突然の叫び声、申し訳ないと思った瞬間三つの顔が一斉にこちらをみる。

すみません、失礼致しましたと小声で二人に返しながら凝視するのは降谷の顔。
なぜいるのだ。用具整理は??まさか残る四人に押し付けて…くるやつだとも思えんし。
自分の席位置に座って、やはり降谷を見つめ続ける。

…何度見ても降谷なのだ。何を話しているのか分からないが、どうやら工藤のことが話題の中心のようだから、降谷は工藤の内定に少しでも力になろうと来た、なんてところだろうか。

ずっと降谷を見ていたのだろう。背丈も肩幅も降谷そのものだし、目の前にいる彼は確かに降谷本人だと漸く分かった頃には三人の話し合いの様な物は一段落ついていて、話し声は止んでいた。

我に帰って時計を見ると、丁度工藤との当初の約束の時間を既に2分過ぎている。

今度は工藤が遅刻か?と頭が痛くなりそうだったが、次の瞬間、降谷が切り出した。

90: No side→←88: No side



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青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます!!!とっても嬉しいです‼︎ (6月29日 21時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 大好きです!!!!!更新頑張ってください!!!待ってます! (6月19日 7時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - 1日遅れですが読みました!続きが気になりすぎます!これからも応援してます! (5月29日 21時) (レス) @page41 id: 264214b0c8 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - ホワホワさん» いつもありがとうございます‼︎今日出したお話も楽しんでくださいね‼︎🌸ホワホワさんのコメントに助けられて3つも更新できちゃいました!🤭 (5月28日 23時) (レス) id: d616d8a279 (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - めっちゃ面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (5月25日 22時) (レス) @page38 id: fb5e568a3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 | 作成日時:2022年5月3日 9時

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