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そんな中で自分の危険も省みず、犯人を見殺しにすることもなく、冷静に罪を償わせようと動いた諸伏くんはなんて強い人なんだろう。目の前で眉を八の字にさせて少しオロオロしている諸伏くんの、真の強さが垣間見える。
「…諸伏くん、お帰りなさい。無事でよかった。」
なんとか声を振り絞ってそう言うと、切長の目を大きく開いた後、彼はまたくしゃっと笑顔になって
諸「ただいま、A。」
そう言って、ぽん、ぽん、とまるで私をあやすように頭を撫でる。
諸「大丈夫だから。オレのことなら、大丈夫。もう全部、解決できたから。」
アイツらのおかげでね、と目線を上げる諸伏くん。
ずっと話していたから、照り付けていた太陽もずいぶん傾いていて。
オレンジ色の光に照らされた彼の、その長いまつ毛や高い鼻の影が顔に落とされた姿に少し見惚れてしまう。
諸「
分かった？と、急にずい、と近づいてくるから少し頬が赤くなる。
今が夕焼けでよかった、きっとバレてない。そんな風に思っていたら、諸伏くんがさらに続けて
諸「にしてもAは本当に優しいな…。オレ、今まで自分の過去ほとんど話したことはないけど、事情を知ってくれている人やその少しの話したことある人たちに何度『可哀想』って言われたと思う？」
くしゃり、と笑った景光くんは
諸「でもAは、一言もそんなこと言わなかった。…ありがとな。」
そう言って、さっき景光くんに頭を撫でられたせいで崩れた私の前髪を直してくれる。
「そんな…。景光くんに言ってもらえるほど優しくない…」
毒が抜けたような、事件の呪縛が解かれたような、事件に遭う前の小学一年生の諸伏景光くんが顔を覗かせてくれた気がして嬉しくなる。
諸「…！A、今ひろみつくんって言ったよね！？」
「さぁねー？」
諸「ねえ言ったでしょ！」
「…早く戻らないと！」
夕日に照らされて、二つの長い影が私たちの目の前に広がる。この、私の隣の影を、ずっと守らないと。
…絶対に景光くんを死なせない
そして景光くんが一緒にいて幸せだ、と言ってくれた5人を、私は絶対に、守るんだ。
密かな決意を胸に、彼と並んで校舎の方へ駆け出した。
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青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます！！！とっても嬉しいです‼︎ (6月29日 21時) (
レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 大好きです！！！！！更新頑張ってください！！！待ってます！ (6月19日 7時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - 1日遅れですが読みました！続きが気になりすぎます！これからも応援してます！ (5月29日 21時) (レス) @page41 id: 264214b0c8 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - ホワホワさん» いつもありがとうございます‼︎今日出したお話も楽しんでくださいね‼︎🌸ホワホワさんのコメントに助けられて3つも更新できちゃいました！🤭 (5月28日 23時) (レス) id: d616d8a279 (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - めっちゃ面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (5月25日 22時) (レス) @page38 id: fb5e568a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青空 | 作成日時：2022年5月3日 9時
