73: side 降谷 零 ページ27
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外は快晴、気温は32度。今日も朝からじわりと汗が出るこの気温に、まだまだ衰えを知らない太陽を少々恨めしく思ってしまう。
「「「「「お邪魔しました!!!」」」」」
有「気をつけてね!また来てちょうだい!!」
優「これからもAのことを頼むよ、未来の警官さんたち。」
新「またな!!」
工「じゃあ、また休み明けにね!」
ワイワイガヤガヤ、最後までうるさかったな、と思いながら4人の素敵な一家に見送られ楽しかった工藤邸を後にする。
松「にしても、やっすい宿泊代だったな。」
萩「ほーんと。俺たちにとっちゃご褒美みたいなモンだったよなあ?」
諸「オレだって、ほら。頼まれたお掃除ついでに、ずっとナイトバロンシリーズが大好きなんですって言ったら優作さんが下さったんだ!」
そう言って駅へと続く道を歩きながらヒロが嬉しそうに取り出したのは、景光くんへ、と書かれた優作さんのサイン入りの、まさにそのナイトバロンシリーズ第一作目。
萩「おお、すっごいな…!諸伏ちゃん、大事にしなね。」
諸「もちろんさ。」
もう一度サインを眺めて、その本を大切そうにリュックにしまうヒロ。
工藤家でお風呂と食事にお布団まで借りた俺たちは、流石に申し訳なく感じて今朝有希子さんに何か手伝いをさせてくれ、と頼んだ。そこで俺とヒロは書庫の掃除、萩原と松田は有希子さんの愛車の洗車を命じられたのだ。
「それで、有希子さんの車は綺麗に出来たのか?」
松「あ?あたりめぇだろうがよ。」
萩「なあ、聞いてくれよ降谷ちゃん、なんとな、有希子さんの愛車…ジャガーのEタイプだったんだよ〜!!!
分かるか!?ジャガー社が命運をかけて造ったEタイプだぜ!?ロングノーズの流麗ボディが美しい高性能スポーツカーになっててよ、これの良さが分かる有希子さんが流石すぎたわ…!まさか日本でお目にかかれる日が来るとはねぇ…」
すっげー楽しい労働だったぜ…、と萩原が思い出しては噛み締めているので相当嬉しかったのだろう。今の萩原の発言にも二、三理解できない専門用語が含まれていた。
松「おめえらもちゃんと掃除、やってきたか?」
「やってきたさ。」
そうか、松田と萩原はあの大きな書庫を見ていないのか。
「離れが丸々書庫になってて、すごく大きな本棚がその筒状の空間にびっしり詰まって、2階まで吹き抜け構造で何万冊って本があったんだ。それでその真ん中に優作さんの執筆の机があったんだ。」
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青空(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます!!!とっても嬉しいです‼︎ (6月29日 21時) (レス) id: 5e94745166 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 大好きです!!!!!更新頑張ってください!!!待ってます! (6月19日 7時) (レス) id: 418dda50ad (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - 1日遅れですが読みました!続きが気になりすぎます!これからも応援してます! (5月29日 21時) (レス) @page41 id: 264214b0c8 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - ホワホワさん» いつもありがとうございます‼︎今日出したお話も楽しんでくださいね‼︎🌸ホワホワさんのコメントに助けられて3つも更新できちゃいました!🤭 (5月28日 23時) (レス) id: d616d8a279 (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - めっちゃ面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (5月25日 22時) (レス) @page38 id: fb5e568a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空 | 作成日時:2022年5月3日 9時